S・J・ローザン/直良和美訳「チャイナタウン」
S・J・ローザン/直良和美訳「チャイナタウン」
出版:東京創元社
サイズ:文庫 / 434p
ISBN:4-488-15302-X
発行年月:1997.11
利用対象: 一般
出版社/著者からの内容紹介
真冬のチャイナタウンの美術館から貴重な磁器が消えた。盗品発見を依頼された探偵リディアはパートタイムのパートナーたるビルと共に、中国人ギャングと美術品業界の調査に着手。だが事件の周辺からは二重三重の謎が……。28歳の溌剌たる中国人女性が年齢も育ちもかけ離れた白人探偵と展開する心躍る活躍。清新な才能の誕生。
リディアは28歳の私立探偵。しかしティーンのような印象も受ける。母親からいつまでも子ども扱いされている故か。パートナーのビルも中年の醜男ということだが、こちらも印象としてはもっと若くハンサムな印象さえ受ける。表紙絵のせいもあるかもしれない。
危機にあっても洒落たウイットが出てくるところはさすが。
また、リディアの母親や友人の女性刑事メアリー・薬種店のガオじいさんなど、暖かな魅力的な登場人物も魅力だ。
美術史学部の教授ブラウニング博士の嘆き「展示されることなくひっそりとまっ暗な箱の中で放っておかれる数多くの美術品達」への愛情にも心打たれる。
リディア・チン&ビル・スミスシリーズの第1作。
このあとビルとリディアは交替で語り手となってシリーズが続いていく。今後が楽しみだ。
この本を求めるきっかけになった「普段着のココロ」さんの「苦い祝宴」にトラックバックをつけさせて頂きました。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント