井上治代【ゆいごん練習帳】
ゆいごん練習帳 | |
![]() | 井上治代著 出版社 ポプラ社 発売日 2004.08 価格 ¥ 1,000(¥ 952) ISBN 4591082342 bk1で詳しく見る ![]() |
長年連れ添った夫(妻)への感謝の気持ち、子どもへのささやかな希望など、身近な人へのメッセージを残しましょう。死を間近に思うことで、人生を振り返る、新しい遺言を提案します。
ここで紹介されているのは、私的遺言状である。あっちを読んだりこっちへ返ったりと、まとまって読んだのではない。しかし、それぞれの立場で、それぞれのやり方で、身近な人へメッセージを残そうと提案し、その具体的な方法を提示している。
内容は5部構成で、
1. 夫へ、妻へ
2. 親から子へつたえたいこと
3. 「私」を振り返る
4. 死に際して、死後のこと
5. 私的遺言のすすめ
となっている。
そしてところどころに「尊厳死宣言とは」「跡継ぎを必要としないお墓」「遺影・死に装束を自分で準備」「樹木葬って、どんなものなの?」「遺骨をプレートやペンダントに」といったコラムがちりばめてある。
かねてから自分には、(自分の)死に際しての思いがあり、それを息子達に伝えていた。こんな形(逆縁)ではなく、見送って貰う方になる予定だった。思いがけずあとに残ってしまったが、一層きちんと伝えておく必要を感じている。
若い方も、死にピントをあててみるのもよいのではと具体例を示し、「さぁ、書くぞ」と気負わず、思い出したとき、思いついたときにメモをしておく事を勧めている。
形見分けにも触れているが、同時に趣味で集めていたようなものを山ほど残すのは、遺されたものが困るのではとも言う(だから、整理が必要なのだ (^_^;)
誰にでも必ずやってくるもの。
もう一度だけ話をして本心を聞いてみたいと思っても、故人となってしまっては確認することはできません。短くても何かメッセージが残っていれば、「あぁ、こんな風に思っていたのか」と、その人の心に少し近づけるような気がします。
井上治代「ゆいごん練習帳」
2004年8月28日第2刷発行
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