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2004.10.09

館野泉さん

朝日新聞夕刊に館野泉氏が書いておられた。

脳出血で倒れ、右手はピアノがまだ弾けないのだという。記事では、いくつか左手だけで弾くための曲があることを紹介しておられる。それらは、両手で弾く曲に決して負けるものではないのに、目立たず知られていないという。

氏はそれを

演奏する側、教授する側のどちらにも問題があるのだろう。演奏者は身の不自由さを人目にさらけだすのを潔しとしないし、聴く方は、両手で弾くものを片手で演奏するから、内容は2分の1だと思っている。
と言い、しかし
『左手の演奏をしてみて音楽がより鮮明に響くことに気づいた。』と言われる。

ただ、短い曲が多く 演奏会をするには物足りない思いでいらっしゃったのを、間宮芳生さん達から送られた曲でこの春、演奏会を開かれたとか。

演奏会を再開して気持ちが明るくなり、自信を持てるようになった。
来年は、オーケストラと演奏する予定である。新しい挑戦が続く。
と、書いておられた。

館野氏は、長くフィンランド在住のピアニスト。暖かな笑顔が魅力的な方だ。


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