梨木香歩【西の魔女が死んだ】
![]() | 梨木香歩著 出版社 新潮社 発売日 2001.08 価格 ¥ 420(¥ 400) ISBN 4101253323 bk1で詳しく見る |
中学校に入ったばかりのまいは、学校へ行けなくなった。そして田舎のおばあちゃんのところへ行くことになった。畑や林、川や緑の山に囲まれて過す日々、何よりもおばあちゃんとの生活が楽しいまいであったが、「西の魔女」とはだれだろうか?
まいはおばあちゃんと仲直りしないままに別れてきてしまった。せっかくの魔女修行も途中のままで。
こんな村があった。こんな茂みもあった。懐かしい景色に会えるような、そんなメルヘンのような物語。
しかし、最初の中学での体験は辛かっただろう。
どこで見かけて求めた本だろう。即読みたくなって注文したのに。見返しても、書評欄にもなかった。
まいはおばあちゃんのもとで、魔女になる修行をする。そのために一番大切なのは、意思の力。自分で決める力、自分で決めたことをやり遂げる力。
でも、まいが学校でグループに属さないと決めたときから、まいは自立していたのだと思う。
今、苦しんでいる中学生がいたら、この本を読んでみよう。きっと力づけられる。
関連記事:「西の魔女が死んだ」のことなど
梨木香歩「西の魔女が死んだ」
平成16年5月30日第22刷
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コメント
トラックバック、ありがとうございます(^^)
ほんとに、温かくなる作品でしたね。
私は田舎に住んでるので、似た風景が近くにあるんですが、きっとこの作品を読む多くの人は、懐かしかったり写真の中の画像を思い浮かべたりするんでしょうね。それもちょっと悲しいですが・・・
この本の主題は意志の力でしょうか。意志の力は若いころはわからなくて後悔したので、若い学生のときに読みたかったし、読んでほしいなと思います。
投稿: メグ・ライオン | 2005.02.02 21:49
メグ・ライオンさん、ようこそ (^_^)
∥意志の力は若いころはわからなくて後悔したので、若い学生のときに読みたかったし、読んでほしいなと思います。
若いときには見えなかったことが、年月を重ねることで見えてくるってこと、よくありますね。
似た風景ですか、北海道は好きです。去年は行ってないので、今年は是非行きたいです。
投稿: 涼 | 2005.02.02 23:34
TBさせていただきました。
私も、西の魔女を読みました。
徹也さんは、「自分で決める意志の力」と表現されてますが、私は、「自分なりの生きる術(すべ)」というものを感じました。
『ハッピーバースデー』(青木和雄、金の星社)という本が売れてますが、この本も、西の魔女と通じるものを感じましたので、紹介させていただきます。
投稿: コーシン | 2005.12.31 00:15
コーシンさん、はじめまして。トラックバックとコメントをありがとうございました。
この本は、「ハッピーバースデー」よりもリアリティを感じます。
自分が子どもだった頃のような気がするのがふしぎです。でも、現代の話なのですよね。
自分自身の「生きる術」を見つけたいものです。
投稿: 涼 | 2005.12.31 19:02
涼さん、こんにちは。りょーちと申します。
先ほど知ったのですが、梨木香歩さんの「西の魔女が死んだ」がどうやら映画化されるようです。
http://www.asmik-ace.co.jp/release/070322.html
どういう感じになるのかちょっと楽しみです。
取り急ぎご連絡まで。
投稿: りょーち | 2007.03.27 15:26
りょーちさん、ありがとうございます。
まだ配役などは決まっていないのですね。
まいとおばあちゃんの過ごしたところがどう描かれるか、楽しみです。
投稿: 涼 | 2007.03.27 15:44