川端裕人【山田さん、タイガー通りを行く】
小説すばる12月号所収。
ボク、大窪博士(ヒロシ)は小学校6年生。クラスに帰国子女の山田さんが転入してきた。山田由紀、気になる子だ。もう一人のクラスメート、小林真紀と「ユキノン」「マキちゃん」と呼び合う二人と博士は、校区内の学童保育所へ出入りするようになる。
そこで、学童保育所の存続問題に直面する。また、学童保育所所長と怪しげな若い男とのやりとりや、時に迎えにも来てもらえないピエールなど子供達の話が絡む。
最後に明らかになる人間関係がやや強引な感がするが、後味の良い短編だった。それにしても、近頃の小学生はませているなぁ。
ところで、学童保育所が学校の外にある・あるいは民間委託のところは多いのだろうか。
ちなみに、タイガー通りとタイガースとはまったく無関係。
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を少しだけ想起させられた。
当日追記
著者からコメントを頂きました。有り難うございます。
著者が投影されているのではとは感じていました。ただ、最近の(ブログでの)記事等から勝手に現代の話だと錯覚してしまっていました。申し訳ありません。
川端裕人「山田さん、タイガー通りを行く」
小説すばる 12月号所収。
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コメント
いやあ、まいった、です。
ごめんなさい。
実は、この小説、時代設定がかなり昔なんです。70年代後半。
だいたい自分に近いかんじなんですが、そんなにおませさんですかね。
シリーズて書いているので、年代については、この回だけ読んでも分からなかったんですね。
はっとしました。
すみませんでした、というか、ありがとうございました。
投稿: ヒロ | 2004.11.25 00:04
コメントを有り難うございました。非常に恐縮致しております。
追記致しました。
投稿: 涼 | 2004.11.25 12:11