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2004.12.22

川端裕人【耳をすませば】

メダカの卵は親から離れると、他のサカナあるいは親に食べられてしまった。羽化に失敗したトンボは、生きることが出来なかった。

自然界の生き死には厳しい。

母親がガンの再発で入院している留守宅の父親と二人の子供達。若い父は精一杯、命について幼い子供達に伝えていく。

「……人間は死んだら焼かれて空気に溶け込むけど、それを草や木が食べる。草や木は、だから人間が好きなんだ」

小さなサカナたちを見つけて惹かれていくミライ君がいい。少しずつ、現実を知っていくのだろうな。でもきっと、しっかりと受けいれることの出来る子供に育っていくと思う。

[手のひらのなかの宇宙 ]と題したシリーズもので、3ヶ月に一度掲載される予定。
著者ご自身の紹介文
野性時代1月号に掌編を書いた
トラックバックをつけさせて頂きました。

野生時代 1月号所収。

川端裕人「耳をすませば」
―手のひらのなかの宇宙 1

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