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2005.01.07

川端裕人【ふにゅう】

ふにゅう
川端裕人〔著〕
出版社 新潮社
発売日 2004.07
価格  ¥ 1,575(¥ 1,500)
ISBN  4104691011
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「一度でいい。かわいい愛娘に、母乳ならぬ父乳をやってみたい!」 仕事に燃えるママに代わって育児に頑張るパパの「超現実」を描いた、思わず苦笑の小説集。

昨日、届いた本。短編集で、最初の二篇を読んだ。
発行された当時、「ふにゅう」ってなに?と思ったが、母乳に対しての父乳という意味。いいなぁ、こういうお父さんが増えたらという、一種ジェネレーションギャップを感じてしまう。

我が家もいわゆる共働きだったし夫は非常に協力的だったが、子育てを共にすると言ってもここまで(註)共同作業だとは認識していなかったようだ。それは、自分自身もそうだった。

(註)育児休暇を取ってまでというところまで。そもそも、母親側にも育児休暇はなかったのだった。

まだ全部読んでいないのだが、色々な世代に、考えさせてくれる本だと思う。ユーモア溢れる内容で、一気に読めてしまいそう(だから困るのだが)。色々な世代の親たち・親候補達に読んで頂きたい本。

うーん、子育て時代を色々思い出させてくれそう。二作目「デリパニ」などは、どぎまぎしてしまう。

若くして子供だけ出来、自分は乳離れしないで放り出したのを近くで知っているだけに、かなり複雑な心境にもなる。同時に、ちょっとホロリとしてしまう。

まったく偶然だが、今朝訪れたら、著者ご自身からのメッセージがあった。「がんばれ、ふにゅう
トラックバックを送らせて頂きます。

当日追記

五篇の短編からなっている。それぞれが父親の子育てを描いているのだが、それは同時に五組の夫婦のあり方でもある。
「ふにゅう」のタイトルになったのであろう「おっぱい」。愛しい娘のために「ふにゅう」を与えたいと思い、ついにはホルモン剤を飲んでまで挑戦する。最後に近く、いっときだけ乳らしいものが出たときには、思わず良かったねと思う。

アメリカ人の妻の出産に立ち会う夫を描いた「デリパニ」。Labor労働(出産)・Delivery配達(分娩)・Recovery復旧(産後の回復)という仕組みは面白いし、合理的な産院?の仕組みだと思う。
9.11の後での話ということで、命についてあらためて考えてみる。

ママと結婚したい息子。母親にとって、息子は本当に愛しいものだ。これは、友人達に聞いてみても誰もがそう言っている。我が家でも息子達と食事に行くことを決めた後で家人に言うと「なんでも3人で決めて!」などととんがったことがあったっけ!第三作目の「ゆすきとくんとゆすあしちゃん」このタイトルは、4歳の悠斗君がママと結婚して出来る予定の子供の名前だ。

書き下ろしの「ギンヤンマ、再配置プロジェクト」は切なかった。これとは逆に、多くのキャリアウーマン(候補)が、同じような思いで子育てをしてきたのでは無かろうか。自分の場合も、夫はしたいことをするのにといった思いを持ったことがあった。
それぞれの成長を、ギンヤンマの羽化に託して、ひと組の家族の再配置を描く。

ふにゅう」川端裕人
発行2004年7月20日

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コメント

涼さん、毎度有り難うございます。

それにしても、この本は、リトマス試験紙のようなところがって、読んだ方、ジェンダー、セックス、年齢、職業体験、子育て体験の有無と時制(進行形か、完了形か、過去形か)などによって、ぜんぜん感想が違うんです。

ギンヤンマ妻の側に感情移入するのは、比較的、レアケース。でも、それはうれしい、読まれ方です。
ありがとうございます。

投稿: ヒロ | 2005.01.07 18:25

コメントを有り難うございました。

色々な立場で、考えることが出来ると思います。
でも何よりも、楽しい本です。

投稿: | 2005.01.09 00:27

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