◆篠田真由美【玄い女神】
玄(くろ)い女神(講談社文庫) | 篠田真由美〔著〕 出版社 講談社 発売日 2000.06 価格 ¥ 730(¥ 695) ISBN 4062649403 bk1で詳しく見る |
10年前、インドのヴァラナシの安宿で橋場亜希人は、胸全体が陥没した状態で死んでいた。その死に不審を抱いた狩野都は、当時の旅行仲間を群馬山中のホテルに呼んで真相を尋ねるが、その狩野も自死してしまう…。シリーズ第2作。
再読。
第1作で少々度肝を抜かれた桜井京介だったが、幾つか読んだ後での今回の再読では違和感は払拭されている。
むしろ、他の作品より人間くさい一面が出ていて興味深い点もあった。
もっとインド料理について触れられていたような印象があったが、こちらはそれほどでもなかった。
以下ネタバレ注意。
カリとナンディのことについては解っていて読んでいるのでドキドキ感はあまりない。しかし、ナンディが着替える場面で「あれ?同一人物だったはずなのに」と一瞬疑問が。MALEだったことは、すっかり忘れていた。
ここから再びカリの踊りを振り返ってみる。何だか納得できる。
あとがきでも触れてあるとおり、これはシリーズの中でも異色だとか。肝心の建築があれでは、ちょっと興ざめな点もないでもないが、それはそれとしてミステリとしてのどんでん返しは、それなりに面白かった。
うーん、シリーズは8作になったそうだが、文庫版は全部読んでしまった。
篠田真由美「玄い女神」
2002年12月2日 第5刷発行
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