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2005.02.01

◆森博嗣【幻惑の死と使徒】

幻惑の死と使途(講談社文庫)
森 博嗣〔著〕
出版社 講談社
発売日 2000.11
価格  ¥ 820(¥ 781)
ISBN  4062730111

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「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻(ありさとしょうげん)が衆人環視のショーの最中に殺された。しかも遺体は、霊柩車から消失。これは匠幻最後の脱出か?幾重にも重なる...

マジックらしい、きれいなトリックだと思う。タイトル通り、「幻惑の死」

どういう言い方だったか、この本を手にしたとき「これは、2冊でペア」のようなことを言って、これと次の「夏のレプリカ】を出してくれた。当時も並行して読んだか記憶が定かではない。
今回は、極力同時進行で読んでいったが、最後はこれを昨夜読み上げた。

丁度これを読んでいた頃、あるカルチャースクールで若いマジシャンと知り合った。専門学校生だが、マジシャンに弟子入りして学んでいた。この本の話を興味深そうに聞いてくれていた。

さて、萌絵は4回生になり大学院の受験を控えている。ようやくケータイを持ち始めるが、インターネットへの接続は未だダイヤル回線。マジック関連のサイトを辿る場面で
「このまま、日本中の人がホームページを開設したりななkしたら、もう情報が多すぎて、結局は役に立たなくなっちゃうんじゃなかしら」

「多分、そうなるわ」萌絵は言う。「今みたいに一部の人がやっている間は価値があるけれど。だんだん、自分の日記とか、独り言みたいなことまで全部公開されて、つまり、みんながおしゃべり状態で、聞き手がいなくなっちゃうんだよね。価値のある情報より、おしゃべりさんの情報の方が優先されるんだから、しかたがないわ。」

まさに、そういう時代になりました(苦笑)。
もう一つ、興味深かった表現。
現代の子供たちには、魔法と科学の区別などつけようがない。(中略)彼女が、そんな幻惑から逃れることが出来たのは、一つには、科学的な知識を豊富に持った両親のおかげであり、もう一つは、目の前でその両親を失ったからだった。

非常にイミシンだったのが、霊柩車の運転手宅での会話。

テレビに移っていることを話題にしている原沼に妻が言う。
「ねえ、あなた」妻は立ち上がって言った。「それよりも、買ってきていただきたいものがあるんですけど……」

最初に読んだときに引っかかった場面。

幻惑の死と使徒
2000年11月15日第1刷発行

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