◆森博嗣【夏のレプリカ】
夏のレプリカ(講談社文庫) | |
森博嗣〔著〕 出版社 講談社 発売日 2000.11 価格 ¥ 770(¥ 733) ISBN 406273012X bk1で詳しく見る |
T大学大学院生の簑沢杜萌(みのさわともえ)は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧(もうろう)とする意識、夏の日に起こった事件...再読。 先の「幻惑の死と使徒」と一対をなすもの。あまり好きではないような印象があったのだが……。それは、以下犀川のセリフ
そう……、その立場(註)に身を置くこと自体、なかなか難しいことだと思うよ。中にいるのに、外から見ることが可能なのは、高度な思考力によるものだ。(註)客観的な立場にいること(萌絵のセリフ) あまりにも萌絵の近く過ぎて、こちらも感情移入したからかもしれない。
若いということは、色々な可能性を秘めてはいるが、しかしちょっとしたはずみで、歯車が狂ってしまうこともある。かなり辛い本ではあった。
素生については、これでよかったのだろうか?全くの別人だという方が、救われるような気がするが。
作詞家の解説については、今一つであった。
森博嗣「夏のレプリカ」
2000年11月15日第1刷発行
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