パン屋のおじいさん
春の野菜では、菜花(なばな)が好きだ。
もっと好きなのが、「うまい菜」。大きな葉っぱの軟らかい野菜だ。
ところがこの野菜、店頭では見かけない。
JRのガレージ下で、月・水・金の夕方、野菜を売る農家のおじさんがいらした。春には必ず、うまい菜が並んだ。帰宅時あるいは耳鼻科への通院帰りに、うまい菜をドサッと買って帰った。毎日食しても飽きないのだ。
最近はあまり夕方歩いていないのだが、つれ合いに聞いてもお見かけしないという。もう廃業なさったのだろうか。
久しぶりに焼きうどんを食べたくなった。
うどんを食すると思い出す人がある。
子供の頃、小さな手押し車を押して廻ってきていたパン屋のおじいさん。うどんも売っていて、買うとネギを一筋つけてくれた。
当時は年明けしばらくは、パンを買うことはなかった。
「どの家でもお餅がまだあるからね。だれもパンを買わないね」と母が言った。こういうときは、何故か無性に悲しくなった。特に口をきいたこともないし、どんな環境の人だったかも知らない。
そのうち、交通事故でなくなったと聞いた。それを聞いたときにも、何ともいえず悲しかったことを覚えている。
多感な?中学時代の思い出である。
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コメント
こんにちは、涼さん。
パン屋さんのおじいさんの話、切ないですね。口も聞いたこともない人だけれど、人の死はやっぱり悲しいものです。
投稿: ぽっかぽか | 2005.03.22 16:33
ぽっかぽかさん、コメント有り難うございます。
あのガラガラという車の音が聞こえてくるようです。どうも最近、回想モードでいけません (^_^;)
投稿: 涼 | 2005.03.22 20:54