酒井邦秀【快読100万語!ペーパーバックへの道】
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酒井 邦秀〔著〕 |
朝食は食べなくてもいい。いや、それは良くない、朝食はしっかり摂ろう。
世の中にはまるで正反対の理論が渦巻いている。どれを採るかは勿論自分自身だが、勉強法でもそういったことが言えるのだろうか。
ただ、健康に関してはまかり間違えば却って健康を損ねかねないが、学習は時に応じて様々なシチュエーションを使い分ければいいのではないか。
この本のキャッチフレーズは、「辞書をひくな、解らない言葉は飛ばせ」だ。
「アンチ・バベルの塔」 では、辞書を暗記して単語力をつけることを勧めている。
まったく対極にあるこれらの勉強法であるが、本書でも幾つか興味深いことに出会った。
辞書をひくことで英語がキライになってしまった学習者も、優しいレベルのものを数多く読むことで力をつけられると説く。
仕事として英語に関わっている立場と楽しんで読書したい立場の違いだとも言えよう。
日本語で本や新聞を読む場合、おそらく一々辞書をひきながら読む人はいないだろう。たとえ漢字が読めなくても、前後関係で解るし、何よりも漢字は一語一語に意味がある。
ところがそれを一旦声に出して読まなければならない場合は、必ず全文字を読めねばならない。全てを音(おん)にする必要がある。
気がつけば、本を読んでいても「これはどう説明すれば聞いて解るだろう」などと考えている自分がいる。
この本の場合は、さて読もうと思ったときに適当な本を手に入れることが出来るかどうかにもかかっている。
そういえば、パイ屋さんとbig fat catの話もあったなぁ。
また、野口悠紀夫氏のパラシュート学習法(註)なども思い起こさせてくれる本だった。
(註)80パーセントの理解で次へ進もうというもの
追記:5月4日 この学習法に触れておられた綿柿さんの100万語多読は英語力挽回につながるかにトラックバックさせていただきました。 関連記事 5月4日:やってみようか「100万語多読」!
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コメント
涼さん、こんばんは!
> パイ屋さんとbig fat catの話
私、このシリーズ全部持ってますよ(^O^)
仕事柄(?)、分からない単語が出てくるとついつい辞書を引いていて、そこでつかえて文全体の意味が分からなくなっていましたが、このシリーズは涼さんも買いていらっしゃるように「辞書をひくな、解らない言葉は飛ばせ」が基本なので、バシバシ飛ばしてます(^^;
(でも、大体の意味は分かるので、問題なしですが)
私には向いているようです(^-^)
投稿: アリス | 2005.04.26 21:34
涼さん、こんばんは。
正反対の英語学習法があるのは興味深いですね。万年ボキャブラリー不足の私としては、やっぱりある程度の単語力暗記は必須だと実感しています。今の語彙力ではたいした内容のペーパーバックを読めないんだもの(^^;)。読みたいペーパーバックを辞書なしで読めるようになりたい!
投稿: Tompei | 2005.04.26 23:00
アリスさん、こんばんは。
何となく憎めないネコちゃんですね。たしか都会へ出て行ったあたりまでは持っていると思うのですが。
同じ時が幾通りにも読める点、日本語の方が難しいと感じることもあります。
投稿: 涼>アリスさん | 2005.04.27 00:11
Tompeiさん、こんばんは。
どちらかでなければダメというのではなく、うまく使い分けたいですね。
キッチリとした勉強も必要だし、応用力もつけたい。あ、何のお稽古でもスポーツでも一緒かなぁ。
投稿: 涼>Tompeiさん | 2005.04.27 00:13