短篇ベストコレクション2005
短篇ベストコレクション 2005 | |
![]() |
日本文芸家協会[編]宮部みゆき[ほか著] 出版 徳間書店(徳間文庫 ) 発売日 2005.06 定価 税込価格 : \920 (本体 : \876) ISBN 4-19-892261-6 bk1で詳しく見る |
数ある小説誌から厳選された本年度短編小説の最高傑作が勢揃い
昨日書いた、宮部みゆき「チヨ子」を含めて22篇が収められている。
いずれも、昨年雑誌に掲載されたものばかり。そこから日本文藝家協会が選んだもの。
昨日も書いたように、短編というのは、作家の力量がよく問われると思う。同時に、読者の読み方も試されているような気もする。読者にあとを委ねるような作品も多く、読み終わってしばし考えてしまうこともあった。
また、まったく知らない作家と出会える場所でもある。こうした場所で嫌いになってその作家のものは読まないということもなきにしもあらずだ。
旅先サモアで男が出会った初老の元教師は、非行少女の教え子を哀れに思うあまり抱きしめたことがモラルに反すると指弾されて日本を飛び出してきたという。2人のやりとりにモームの名作「雨」の筋が重なる「雨のあと」(asahi.com書評欄より)
以下、収録された22篇。ボチボチと、拾い読みしていくつもり。
阿刀田高「雨のあと」
宮部みゆき「チヨ子」(14日)
石田衣良「スターティング・オーバー」
平安寿子「タイフーン・メーカー」
薄井ゆうじ「自転車を漕ぐとき」
朱川湊人「いっぺんさん」
三羽省吾「鉄の手」
小川洋子「バタフライ和文タイプ事務所」
高樹のぶ子「子猫」
唯川恵「降り暮らす」
関口尚「マジック・アワー」
筒井康隆「逃げ道」
中島らも「バッド・チューニング」
村松友視「名も知らぬ女」
絲山秋子「ベル・エポック」
内海隆一郎「かもめ亭」
泡坂妻夫「精神感応術」(17日)
奥田英朗「グレープフルーツモンスター」
熊谷達也「オヨネン婆の島」
かんべむさし「幻夢の邂逅」
浅田次郎「冬の旅」
草上仁「ワーク・シェアリング」
関連記事
宮部みゆき【チヨ子】(14日)
短篇ベストコレクション
2005年6月15日初刷
| 固定リンク
« 日本語のうつくしさ | トップページ | 通過点 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 篠田真由美【センティメンタル・ブルー】(2025.03.17)
- 【くらべて、けみして 校閲部の九重さん】(2025.03.13)
- 【Casa BRUTUS特別編集 器の教科書】(2025.03.11)
- pha【移動時間が好きだ】(2025.03.10)
- 林望【節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由】(2025.03.08)
コメント