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2005.06.06

吉川敏一【不老革命】

不老革命
不老革命 吉川敏一〔著〕
出版 朝日新聞社
発売日 2005.05
定価 本体1300円
ISBN  4-02-330356-9
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ついに老化を止められる時代に! 老化とは、細胞が傷つくこと。細胞を傷つけてその活動を邪魔する、あるいは細胞自体を殺してしまうのが「フリーラジカル」。このフリーラジカルを消し去るためのあらゆる方策を提案する。

これは、著者の吉川敏一氏と中村勘三郎丈が新聞紙上で対談(但し広告)しておられたのに興味を持ったのが発端。
具体的にサプリメントの名前を挙げて積極的に摂取するように勧めていることに驚いた。
本書の前半は、老化の元凶「フリーロジカル」について説き起こす。”過激に”物質を変化させるフリーロジカルは、諸病の元凶だと言いきる。

それならば食物から栄養を摂り、偏らないような生活をすること。これまで私達はそう教えられてきた。薬に頼らず好き嫌いなく食事をするようにと。
しかし、近年は食物の栄養素が著しく減っているという。従って、これまで通りの食生活では、一日に必要な栄養素を食べ物だけから摂取することには無理があるのだそうだ。

そこで登場するのが、サプリメント。後半は色々なサプリメントの働きを列挙してその効用を説き、具体的に飲み方まで指示してある。

さらに最終章では、他に必要なこととして幾つかの項目を挙げてある。これはサプリメントを摂取するしないに関わらず大切なことかと思われるので、幾つか書いておく。

・生活習慣の見直し
食べ過ぎない・よく眠る・たばこを止める・アルコールを控える・紫外線を避ける・脱ストレス・環境汚染物質を避ける・毎日「色の濃い」野菜を食べる

そして一つ一つの項目について、より詳しい解説がある。
著者の論理にうなずけない人も、これらは確かに実行するに足る提言だと思う。

一番最後には、「アンチエイジング医学」と「アンチエイジングドック」についても触れてある。

まだまだ若くてキレイで、こんな提言など必要ないと思っているあなた!
老化は、自覚してからでは防ぐのに遅すぎるのです。充分若くて美しい内に、日々変化していく肉体の変化と戦う必要があるのです。

不摂生を続けている人の顔は、たちまち何人か浮かぶ。ヘビースモーカーのあの人には、しつこくメールをしよう。子どもは真っ黒になって遊ぶのが一番というのは過去の話。ご自身の日焼けを気になさるのなら、子どもさんにも日焼け止めをぬってあげましょう。太陽が変化したわけではなくても、大気は確実に変化しています。

ああしかし、古来から人類は洋の東西を問わず、不老に関して何と憧れを頂いてきたことだろう。「竹取物語」しかり、「白雪姫」のお后しかり。


不老革命」吉川敏一
2005年5月31日第1刷発行

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