宮部みゆき【チヨ子】
短編というのは、作家の力量がよく問われると思う。
「チヨ子」は、「わたし」が小さいとき大切にしていたぬいぐるみ。人は誰でも、大切にしていたものがあったら、それが自分を守ってくれる。悪いことをしないようにと、引っ張っておいてくれる。
逆にそれがなかった人は、背中に鈎がついている。
アルバイトで風船配りをした「わたし」が着た着ぐるみは、不思議な力を持っていた。頭部をかぶった途端、道行く人全てが動物やガンダム・仮面ライダーのように見えるのだ。
それらは、その人たちが子どもの頃かわいがっていたものだった。
宮部氏の暖かな視点が伝わってくる好著。
実は自分にも、かわいがっているぬいぐるみがいる (^_^;)
子どもの頃のものではなく、結婚した年につれあいに買って貰ったクマ。なぜかコロと名づけていた(コロは実家にいた犬の名前)。
その後娘もかわいがっていたし、息子たちの相手もしてくれた。男の子二人を相手では、コロちゃんは傷だらけになった。ニャムも遊んでいた。よくわきまえて、決して噛んだりしなかった。
鼻の周りはすり切れて中味が見え、大きな耳たぶを支えている針金はむき出しになっているが、今も小首をちょっと傾げたまま、ピアノの上に座っている。
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2005年6月15日初刷
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コメント
いつも更新楽しみにしています。これからも頑張って新着情報等楽しみにしています。
応援しています。
投稿: s | 2005.07.30 16:51
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投稿: 遊んでにゃ | 2005.07.30 16:52