津村秀介【札幌月寒西の死線】
札幌月寒西の死線 | 津村 秀介〔著〕 出版社 光文社(光文社文庫) 発行年月 2001.8 価格 \560 (本体 : \533) ISBN 4-334-73185-6 bk1で詳しく見る |
前野美保は、休日を利用して、友人と大阪と札幌を結ぶ豪華寝台特急トワイライトエクスプレスに乗った。翌日、同じ列車に乗っていた梶本峰雄が、札幌で遺体で発見された。車内にいたはずの人物が遠い札幌の地で、死んでいたのはなぜか。美保をアシスタントに、ルポライター浦上伸介は時間と場所のトリックを暴くべく、トワイライトエクスプレスに乗り込んだ!
火曜サスペンス劇場のシリーズものの一つ、真野あずさが主演の弁護士高林鮎子シリーズの一つだと思ったのだが違った。
本書の副題である「寝台特急トワイライトエクスプレスの罠」で、2003年1月7日放映、出演者:真野あずさ・橋爪功ほかとあるのに??
ダイヤトリックの元祖「点と線」を現代に移したような設定。
シリーズものだけに、通して読んでいる読者にはお馴染みの登場人物なのだろう。シリーズものを途中から読むと周知のことが解らない、しかしずっと読んでいる読者にとってはくどくどと同じ説明があるのは鬱陶しいというジレンマはある。
時刻表を使ってのアリバイ工作は細かいところまでよく調べてあって堪能できる。人物描写はあまりくどく書いてない分、あまり馴染めない。
これをテレビ製作するときに、アリバイ破りの名手浦上とその助手の女子大生美保という設定から、女弁護士高林鮎子と慎平サンというキャラに置き換わってしまったのだろうか?
しかし、この複雑な列車トリックを2時間ドラマに収めていたのか。ドラマだけ観ていればどうってことないのかもしれないが。
火サスは、以前必ず見ていた。水谷豊の浅見光彦もの。松永礼太郎と盲導犬のシリーズなど。
24年間続いて9月末で終了した番組だ。
もう一冊買っているし時刻表を読むのは楽しいが、何だかキツネにつままれたような感は否めない。
余談:文中出てきた大阪から青森までの寝台列車もなくなってしまっている。
余談2:4年前、北海道からのトワイライトエクスプレスのロイヤルに乗った。今度は大阪発に乗りたい。
札幌月寒西の死線
2001年8月20日初版1刷発行
2003/01/01 出版
2010/12/10 Reader™ Store発売→110208購入
313ページ
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 中山七里【能面検事の死闘】(2024.12.02)
- 11月の読書メーター(2024.12.01)
- 北村薫【中野のお父さんは謎を解くか】(2024.11.30)
- 原田ひ香【あさ酒】(2024.11.26)
コメント