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2005.12.05

【日本語チェック2000辞典】

樺島忠夫 他 〔著〕
出版 京都書房
発売日 1993.1
定価 \1,020 (本体 : \971)
ISBN  4-7637-0600-4
bk1で詳しく見る
文章の理解・表現にとって、語彙が豊かであることは必要条件である。現代生活に必要な2000の言葉の花束は、語義を平明に解き、語源、用法をあげて解説。自分の日本語への理解度もチェックできる楽しく、役立つ辞典。

丁度カーラジオで、「手を染める」の用法について語られていた。あまり良い意味で使われないこの言葉だが、もともとは「何かを始める」という意味だった。そこから「初」という字があてられるようになり(註)、音が同じ「染め」が用いられるようになったという。布を染めると手も染まってなかなか色が落ちないということとの関連性もあろう。

(註)書き初め・出初めなど

紅葉の美しさを言い表すのに「声を呑むほど」という言葉を目にして違和感を感じた。辞書では「声を呑む:驚きや緊張のあまり声が出ない。また、出そうになった声をこらえる。息を呑む。ことばをのむ。」とあるから間違いではないのだろう。が、どちらかというと、何かに驚いた場合に用いるのではなかろうか。美しさに驚いて声が出ない様は「息を呑む」の方が相応しいような気がするのだが、どうなのだろう?
詳しいかたがいらっしゃったら、ぜひご教授いただきたい。

さて本書だが、購入のきっかけを思い出せない。BK1の「あとで買う」に入っていて、文庫本を足して1500円になるからと買ってしまったような気がする。
中味は、かなり常識的なドリルのようなもの。丁度2000問ある。

中には、「ラディカル」の意味を問うたり、「□流試合」の□に適当な語を入れよ、として「汰、多、他」が選択肢等というのもある。
「夜目遠目かさの内」などは、二つ並べてあるとハハーンと気がつくが、うっかり「傘」と書いてしまいそうな気もする。
索引がないので何かを調べるというのには向かないが、折々に眺めるには面白かろう。


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コメント

「夜目遠目笠の内」ですか。傘の内も、赤っぽい傘の内だと健康的な顔を連想します。

投稿: sine_wave | 2005.12.05 17:35

sine wave さん、こんばんは。

なるほど、明るい印象ですね。

でも、「風の盆」の笠など風情がありますね。みんな美人に見えるのも、うなずけます。

投稿: | 2005.12.05 21:46

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