伊坂幸太郎【オーデュボンの祈り】
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伊坂幸太郎〔著〕 出版 新潮社(新潮文庫) 発売日 2002.01 定価 \660 (本体 : \629) ISBN 4-10-125021-9 bk1で詳しく見る |
コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。
伊坂幸太郎の作品はまだ2冊目だが、ふしぎな作家だと思う。
対象を見つめる優しい目線に惹かれる。
全ては最後の、丘の上で「島に一つ足りないモノ」を手に入れるためのカカシの計画だったといってしまうと、みもふたもないが。
小さなイラストで場面展開をしていく手法は、面白い。
しかし、ミステリーとしては甘いような気がする。先に「ラッシュライフ」を読んでいたので、いわゆる悪役の運命についてハラハラしつつもある意味予想できるというのは、弱いのではないか。
荻島の風景を想像する。仙台近くでの12月なのに、寒いという印象を受けない。この島に、自分は住めるだろうか。
オーデュボンの祈り
平成15年12月1日発行
平成17年7月25日12刷
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