節分と巻き寿司
あれはいつのことだったろう?ある年の節分の日、母が切ってない巻き寿司を買ってきた。節分には巻き寿司を丸かぶりするという話を、どこかで聞き込んできたらしい。
それ以来、節分当日には巻き寿司が登場し、恵方を向いて黙々と食するという習慣が出来た。
それは結婚しても変わらず、つれあいはひとこと言いたそうだったが、その習慣は子どもが出来ても続いていた。
「オニはーそとー」と大声で豆をまき、年の数だけ豆を食べる。実家では父が大声を出し、勢いよく豆を撒いていた。イワシの頭を軒先につるすことはしなかったが(ネコ対策)、イワシも食前にのぼっていた。
つれあいは、これに限らず風習を守って何かをするという事は子どもの頃からなかったようで、自分が色々な行事を持ち込むのを、半ば珍しそうに、半ば冷ややかに眺めていた。
節分に巻き寿司の丸かぶりというのは、大阪の商売人が考えついたものらしく、それが全国に拡がったという。
いや、それ以前からあったのかもしれないが、広まったのは商戦だと思う。福を巻き込むとか縁を切らないといった意味をこめているらしい。
ここ数年は、生協へ行っても予約勧誘が煩く、うっとうしい。
今は、こうした行事は一切しない。
しかし、節分が過ぎれば明日は立春。少しずつ春は近づいている。
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コメント
こんにちは!
> 今は、こうした行事は一切しない。
ん~、残念ですね・・・
今まで毎年のようにやってきたことを突然変えてしまっては、徹也さんも寂しがると思いますが・・・
他のお子さんやお孫さんたちのためにも、鬼を払って福を招いて、恵方巻きを丸かじりされてみてはいかがでしょうか?
ちなみに、こちらには恵方巻きの習慣はありませんでしたが、ここ最近はコンビニでも売られるようになりました。
でも、私はブームには乗りませんが(笑)。
*少々出すぎたことを書いてしまったかもしれません。
お気に触ったら申し訳ございません。
投稿: アリス | 2006.02.03 15:35
アリスさん、ありがとうございます。お気になさらないで。
こういう風に、ズバッと仰有って下さるアリスさんが、好きです。
時々ね、どっちがいいかな なんて迷うこともあるのですよ、でも今はまだそういう気になれないというのが 本音かな。
近所ですが娘の家とは別なので、チビさん達にはしっかり日本の行事や伝統を教えていきたいと思っています。
ありがとう!
投稿: 涼 | 2006.02.03 17:14
恵方巻はセブンイレブンの仕掛けで、バレンタインチョコと似たようなものですが、冬至のかぼちゃあずき、七草粥、桃の節句は散らし寿司、お彼岸のおはぎ、端午の節句は粽、月見団子。クリスマスのケーキもいれて、いやしんぼうの自分は楽しみながら時には自分で作りながら食べています。
楽しくないことは無理に行う必要はないとも思いますが、親から子へ、子から孫へ伝える季節の食文化が薄れていくのは悲しいですね。昔のご馳走がご馳走じゃなくなっている豊かな時代は本当にいい時代なのか難しい部分もあるように思いますね。
投稿: 惑 | 2006.02.04 08:47
惑さん、
∥昔のご馳走がご馳走じゃなくなっている豊かな時代
そうなんですよね。お正月の間はごちそうがあって、でも 買い物に行けないという緊張感もあったわけです。
楽になったとも言えますが、凛と静かなお正月や春を待つ節分の行事など、残しておきたいものがたくさんあります。
そして、やはり子供たちに伝えていきたいと思います。
投稿: 涼 | 2006.02.04 19:16