月命日:命の重さ
横山秀夫著「クライマーズ・ハイ」に、一人の女子大生が登場する。
悠木の言葉によって、自殺とも取れる死を遂げた望月亮という記者の従妹望月彩子である。昨冬NHKで放映されたドラマでは、石原さとみが演じたのであろうか?
彩子からかかってきた電話に、折り返し返事をすると言っていた悠木は、忙しさの中で忘れてしまった。
彼女は約束を違えた悠木をなじり、言う。
「人の命って、大きい命と小さい命があるんですね」
続いて、従兄や自分の父の死に対する扱いと比べ、マスコミにとっては、重い命と軽い命。大切な命と、そうでない命があるのではと迫る。
いずれにせよ言えることは、残されたものにとって、軽い命などなかったということだ。
2011年3月27日 転記
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