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2006.09.18

◆有栖川有栖【マレー鉄道の謎】

マレー鉄道の謎
マレー鉄道の謎 有栖川有栖〔著〕
出版  講談社(講談社文庫)
発売日 2005.5
定価 \790 (本体 : \752)
ISBN   4-06-275077-5
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マレー半島を訪れた推理作家・有栖川有栖と臨床犯罪学者・火村英生を待ち受ける「目張り密室」殺人事件。「完璧な密室」の謎を火村の推理は見事切り伏せられるのか? 今だからこそ問う真正面の「本格」密室ミステリ!

アリスと火村は、共通の友人衛大龍(ウイ・タイリュウ)に招かれてマレーの楽園、キャメロン・ハイランドを訪れる。
マレー半島を貫く鉄道の事故。一見関係のなさそうな事故が、この楽園で起こった事件の発端だった。

大龍は、まれに見るシャイな青年だ。火村は言う。

「君のような人間がいるから、この世界が少しは調和を保てるんだ」
大龍が笑って行った後、彼はさらに、ぽつりと「俺みたいな奴ばかりだったら、地獄のままだ」
しかし今回も、火村の謎は明かされない。


さて物語だが、アランの電話をアリスが受けた情況が大きなヒントになっているだろうことはわかるし、ここで犯人(だろう人物)の想像はつく。勿論、ここでは動機は判らないが、それはタイトルと関係あるのだろうくらいで読み進められる。

しかし、詰めの部分で「最後の電話」という言葉に引っかかったが、それにはどんでん返しとまでは行かないが、解決が用意されていた。


著者があとがきで触れておられるが、マレー半島への取材旅行からおよそ5年の歳月を経て完成した作品。

自身を焦がして、なお報われぬホタルの恋が哀れだ。

有栖川有栖 索引

マレー鉄道の謎
2005年5月15日第1刷発行


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