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2006.11.08

【三浦綾子創作秘話】

三浦綾子創作秘話
三浦 光世〔著〕
出版  小学館(小学館文庫)
発売日 2006.7
定価 \520 (本体 : \495)
ISBN   4-09-408090-2
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小説「氷点」でデビューし、常にキリスト者の立場から人生を語り続けた三浦綾子。「氷点」「塩狩峠」「細川ガラシャ夫人」など代表作15篇の、構想から取材、執筆までを、綾子の創作活動を支えつづけた夫が語る。

「氷点」に出会ったのは、テレビドラマだった。小説を読んだのは、かなり経ってからだと思う。
「積み木の箱」は、新聞連載中から読んでいた。ここでもっとも感銘を受けたのが、主人公(中学教師)が前任者の書いた指導要録を読む場面だ。余計な情報を入れないため、以前に書かれたものを読まないで新しい生徒に望んだ主人公が、生徒の一人とうまくいかず、前任者の違った視点に驚くというところ。

「塩狩峠」は、実在の鉄道員をモデルにしているが、そのあまりに崇高な生き方に、むしろ畏れを抱いた。
「泥流地帯」の母親の生き方は、もっとも心惹かれたもの。一番好きな小説だ。

本書はこうしたかずかずの作品を生んだ三浦綾子氏の御夫君が、小説を書くようになった契機や取材旅行など、常に側にいて感じてこられたことを順を追って書いていらっしゃる。
微笑ましいのは、同行した編集者達も呆れるほどのお二人の仲のよさだ。テレビ取材でも、夫君は綾子さんのことを「かわいい」と連発していらっしゃったというが、それもむべなるかなと頷ける。

また、信仰を持っていらっしゃることの強さを、改めて感じる。


三浦綾子創作秘話
2006年7月1日初版第1刷発行


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コメント

10代の頃、三浦さんの小説をよく読みました。学校でキリスト教と出会った時期でもあり、三浦さんの生き方はとても印象に残っています。
が、近頃、そういうものを忘れている自分に気づき、少し反省しています。

投稿: Tompei | 2006.11.08 09:18

婦人の友に連載なさった頃から、欧米にまで取材旅行なさるようになってからも、丈夫とは言えないお身体で 書くための努力にも頭が下がります。

子どもの描き方もいいですね。


投稿: | 2006.11.08 20:02

こんばんは。

私も三浦さんのご本は、たくさんとはいえないですが、大好きでいろいろ読みました。

>そのあまりに崇高な生き方に、むしろ畏れを抱いた。
中学生のときに読みました。どうして、どうして・・と、でも気持ちの整理がつかないままだったことを思い出しました。
三浦さんの小説も生き方のご本も背筋がすっと伸びる気がするのですが、最近ちゃらちゃらして、そういう生き方からすっかり遠ざかってるぞ~、と私も反省しました。

投稿: 桜桃 | 2006.11.09 00:07

三浦さんの本は、再読でもチャチャッと読むわけにはいかないんですよね。やはり衿を正して読まなければという気になるので、なかなか読めていません。

「天北原野」などは、辛くてなかなかページが繰れないのですよ。

投稿: | 2006.11.09 00:29

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