地名の読み
難読地名と言われるものがある。ここ大阪でも、枚挙にいとまがない。
しかし今日書くのは、いわゆる難読地名ではないもの。
最近は大阪の「日本一」を「ニホンイチ」と読む人が多い。東京の「日本橋」は「ニホンバシ」だが、大阪は「ニッポンバシ」だ。初めて大阪へ来たとき、バスの車掌が『次はニッポンイチ』とアナウンスするのを聞いて、どんなところだろうと思った。日本橋一丁目を略したものが、「ニッポンイチ」だ。
電気街として知られる「秋葉原」は、ずっと「アキバハラ」だと思っていた。ある時「アキハバラ」だと知ってびっくりしたものである。自分の読みやすいように読んでいたのだろうか。
由来によれば、江戸時代、当地の鎮火社(1870年創建)を秋葉大権現が勧請されたものと誤解した人々が「秋葉様」「秋葉さん」と呼び、火災時には緩衝地帯となるよう空き地とされていた社域を「秋葉の原」「秋葉っ原」と呼んだのが始まりだという。
従って地名も「アキバハラ」「アキバッパラ」「アキバガハラ」と呼ばれていたのが、秋葉原駅(アキハバラエキ:1890年開業)が出来てから、「アキハバラ」が定着し、後に正式地名となった。(wikipediaによる)
従って、1870年から1890くらいの間に書かれたものは、「アキバハラ」と読む必要があるのかもしれない。
単に読み方ということでは、これと同じようなのが、茨城県と茨木市だろうか。「イバラギケン」「イバラギシ」だと思っている人は多い。
「イバラキケン」だけど「イバラギシ」だという人もいる。
「茨木市」の場合、市民も多くは「イバラギシ」と言っている。
正式地名は、どちらも「イバラキ」である。
平成の大合併で消えていく市町村名も多く、今持っている地名事典は大事な一冊になるだろう。
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コメント
「日本橋」もそうですね。なるほど。
確かに地名辞典今のうちに一冊手元に置いておきたいですねえ。ちょっと探してみますか。
投稿: ムムリク | 2006.11.12 11:29
ムムリクさん
これだけ色んなことがドンドン変わっていくと、古い本の値打ち(金銭的ということじゃなくてね)を感じますね。涼が使っているのは、小学館のコンパクト版「日本地名百科事典」というものです。
かなり詳しいですよ(でも、新版では消えた地名も多いかも)。
投稿: 涼 | 2006.11.12 11:39