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2007.03.18

◆高田崇史【QED 竹取伝説】

QED 竹取伝説
高田 崇史〔著〕
出版  講談社(講談社文庫)
発売日 2006.3
定価 \800 (本体 : \762)
ISBN   4-06-275347-2
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不吉な「手毬唄」が残る、奥多摩の織部村。この村で、まるで唄をなぞったような殺人事件が発生。祟は事件の本質を解き明かすべく、「竹取物語」の真実から「かぐや姫」の正体にまで迫る。「QED」シリーズ第6弾。

手まり歌から、横溝正史の「悪魔の手鞠歌」を想起したのは、あながち的外れではなかったらしい。解説氏も同じように思ったと述べておられるし、実際見なし殺人ともとれる。
今回は蘊蓄を傾ける薬局店主が殺人の発見者で入院したという経緯もあり、彼の蘊蓄は聞かれない。その分、崇の蘊蓄に紙数を割かれている。

奥多摩の山中で起こった事件と、崇が解説していく「松竹梅」など古来めでたいものとされて来たものの真の意味の解説を交互に語りながら、物語は進行していく。

言葉や土地の名前についての解説には驚かされるものが多いのは、これまでのシリーズと同じだ。
かぐや姫の伝説が、小野妹子や紀貫之とも繋がっているという話は興味深い。また出雲という地名についても、あるいは出雲大社についても、初めて聞く話もある。

ただ、どこまでが検証されたもので、どこからが著者の創作なのかがもっと分かればいいのだが。
本書の中でも、崇に「これは自分の想像だが」という言葉で言わしめている解説もあるが。
一方で、昔読んだ柳田国男の全集なども参考にしていらっしゃるようだし、杉本苑子氏の考証についても触れられている。

前作「式の密室」とも絡ませながらの話の展開は、かなり悲惨だ。しかし冒頭の橋の場面から、二つの村のことはおおよそ見当がつく。動機については、多少ご都合的な感もあり弱いような気がする。


「尼川」と「鵲橋」という地名・橋の名前については、当地にも「天の川」と「かささぎ橋」があり、面白かった。またこの川から遠くない 場所には、惟喬(これたか)親王.の逸話も残っている。


QED 竹取伝説
2006年3月15日第1刷発行
2006年9月8日第8刷発行


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