松本清張【失踪】
| 松本清張初文庫化作品集 1 失踪 | |
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松本 清張〔著〕 細谷 正充〔編〕 出版 双葉社(双葉文庫) 発売日 2005.11 定価 \630 (本体 : \600) ISBN 4-575-51043-2 |
「草」「失踪」「二冊の同じ本」「詩と電話」の4編が収められており、それぞれ短編と呼ぶにはやや長い。
これまで文庫化されていなかったものを集めたということで、未読のものばかりである。
「草」は、とある理由で入院している「私」が、読者に語りかけているという設定。随所にヒントをちりばめて、いわば謎解きを楽しませてくれる。
「失踪」は、この著者によくある調書なども出てくる実録風のもの。実際の事件を元にしているようだ。ただ連載をはじめた頃に同じネタで他の作家が書き始めたということで、著者としては文庫に入れなかったのかもしれないという。
「二冊の同じ本」は、面白かった。
さる富豪から譲り受けた元の持ち主の書込がある歴史書。それと同じ本、しかも書込があるものが、古書として出た。「私」はその本を手に入れたいと思うが、同じように手に入れたがっているのが元の持ち主の養子だと判って……
途中なんとなく結末が判るが、最後はさらにどんでん返しがあった。
編者の解説がある。
この作品集は、すでに4まで出ているようである。
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別冊宝島 松本清張の世界
失踪
2005年11月20日第1刷発行
2006年5月20日第7刷発行
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