瀬尾まいこ【温室デイズ】
温室デイズ | |
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瀬尾まいこ〔著〕 出版 角川書店 発売日 2006.7 定価 \1,365 (本体 : \1,300) ISBN 4-04-873583-7 |
日本の平和ボケは、学校の場でも存分に発揮されている。この温室のどこかに、出口はあるのだろうか-。ふたりの少女が起こした小さな優しい奇跡を描く、とびきりの青春小説。『野性時代』連載に加筆修正のうえ単行本化。
あこがれの先生が、担任になった。しかし彼は、始業式に雑巾を忘れた斉藤君をねちねちと叱り、斉藤君は次の日から学校へ来なくなった。
その担任の顔色を見ながら過ごした一年間が過ぎて六年生になった時、担任が替わって教室は崩壊していく。
みちるはその中で、いじめる側に荷担している。しかし、いじめられていた優子が転校の挨拶に来たとき、
まだすごく子どもだった私は、自分でも気づかないうちに立ち上がり、そういうことを言うことが出来るみちるは、中学三年になって学級が崩壊していくのを食い止めようと発言して、いじめの標的になる。
「前川さん、ごめん」
そう言っていた。
中学へ入ってみちると再会し親友になっていた優子は、特別教室への登校という形で逃げる。
物語は、みちると優子が交代で語っていく形で進んでいく。
タイトルの「温室」とは、学校のことである。
紹介文にある「小さな優しい奇跡」とは、優子が行ったカウンセリングと、父さんが身につけさせてくれた空手を使ったみちるの必死の崩壊食い止めである。
お金で高校へ入ることの出来る優子や瞬も、家庭での悩みを持っている。
読み始めたら止まらない本だ。実際に似たようなことが、あちこちで起きているのだろうか。
著者は、現職の中学教師である。
温室デイズ
平成18年7月31日初版発行
平成18年12月5日3版発行
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コメント
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投稿: 涼 | 2007.06.30 10:03