夏樹静子【死なれては困る】
死なれては困る | |
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旅行初日の読了本。
合格祈願でにぎわう神社は、宮司や神職の子弟の受験期には戦々恐々とするという。という話題がヒントになって、事件と思われた事故が解決する「酷い天罰」
長年夫の横暴に耐えてきた妻は、植物人間状態になった夫を献身的に介護する。「死なれては困る」理由があるという表題作。
女子大生専用の瀟洒なマンション。華やかなうわべとは違う それぞれの内面の孤独と身勝手を描く「女子大生が死んだ」。
事件解決に一役買うのがワープロというのも、時代を反映している。
途中で交換殺人だなとわかるのが、「路上の奇禍」。ちょっと偶然が多すぎる。
親本は、1991年6月の発行である。ケータイもパソコンも普及していない。しかし、事件の設定に古くささはない。人間ドラマは、時代を超えた普遍性がある。
夏樹静子は、何年ぶりだろう。
死なれては困る
2006年1月15日 初版
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