東野圭吾【予知夢】
予知夢 | |
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16歳の少女の部屋に男が侵入した。「君が生まれる前から、僕たちが結ばれることは決まっていた」 それは、男が小学校4年の時に書いた作文だ。タイトルは「僕の夢」…。17年前の夢は、果たして妄想なのか?
探偵ガリレオの続篇。
今回はオカルト的な事件がメインである。オカルトというのは大嫌いなのだが、湯川は言う。
「すごい偶然が起きた場合、それはもしかしたら必然だったのではないかと考えてみるのは、科学の世界では常識なんだ」ということで、偶然あるいはオカルトと思われた謎が、彼のちょっとしたことも見逃さない慧眼によって解かれていく。
第一章「夢想る(ゆめみる)」が、本書紹介にあるもの。
第三章「騒霊ぐ(さわぐ)」は、失踪した夫の行方を必死で捜す妻の執念が、真相を突き止めたとも言える。
それはまた、ワトソンこと草薙にとっても、新しい運命の出会いであったやもしれぬ。これも、偶然ではなく必然か?
最終部分
「草薙」湯川は、決して朴念仁ではないようだ。
湯川は少しためらいを見せた後でいった。
「しっかりな」
草薙は片手を上げ、部屋を出た。
第二章「霊視る(みえる)」と第五章「予知る(しる)」には、嫌な女が登場する。
自分勝手でわがまま。こんな女は……
第四章「絞殺る(しめる)」でも、湯川はいいことを言っている。
「でもこれは犯罪だ」
「ルール違反かもしれない。だけど一年という数字にどんな意味があるんだい?」
これ以上書くと、ネタバレになるので、あとは、本書なりドラマでお楽しみ下さい。(草薙とのやりとりを考えても、原作の方がいいと思いますが……)
今回も、湯川の実験の数々が面白かった。
次は「容疑者Xの献身」を読まねば。
関連記事
東野圭吾【探偵ガリレオ】
予知夢
2003年8月10日第1刷
2007年10月1日第25刷
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