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2008.11.12

星新一【午後の恐竜】

午後の恐竜

星 新一〔著〕
出版 新潮社(新潮文庫)
発売日 2007.11
定価 ¥420 (本体 : ¥400)
ISBN 4-10-109811-5

人が一生を終える時、それまでのことが幻影として駆けめぐることがあるという。
それでは、地球が滅びる前兆としては、どんなことが起きるのだろう。
地球滅亡を測る人物が、水爆をたくさん持って姿を消した。そして街中には恐竜が現れた。
子どもたちは無邪気に喜んでいるが……

という話の表題作【恐竜の午後】を始め、単に近未来の話としてではなく、ブラックユーモア的なちょっと怖い話が続く。

買い物一つするにも、いちいち契約をしなければならない。しかも様式は(弁護士会の陰謀によって)クルクルと替わる。都度、弁護士を雇うしかない。そうでないと、いつ落とし穴にはまるか判らない【契約時代】。


夢はどうして見るのだろう。
それは、夢を見せる一座がいて、俳優が演じてくれているから。
という話の【俺の一座】。


【華やかの三つの願い】は、自殺志望の女性が悪魔に出会って、三つの願いを聞いて貰うというもの。
二つまでは、夢が実現してもガッカリすることが多かった。
そして三つ目の彼女が最後に選んだ願望とは……


といった、ショートショートよりは少し長い11編を収録。


果たして、文明は進化したのか?

午後の恐竜


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