森村誠一【黒魔術の女】
黒魔術の女 | |
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読み進めるのが辛い本というものがある。本書もそういう一冊で、途中で止めたかった。
表題の黒魔術そのものは、事件との関連性は薄い。むしろ、読者の目をこちらへ引っ張っておく意図があったのか。
最初の犠牲者の犯人が意外と早く判ってしまうのも、少し残念だ。
ただその中でも、サラリーマン刑事の意外な仕事熱心ぶりが面白かった。
また救いだったのは、上記の刑事が休みの日に妻と出かける場面だ。舞台は群馬県で、浅間山の噴火なども重要要素として出てくる。刑事の住んでいるところは、「ちょっと気のきいた買い物には、渋川や、さらには前橋、高崎あたりまで出る」必要がある土地だ。
その刑事が妻と出かけたのが、
翌日、二人は吾妻線に乗りこんだ。たまたま乗った電車が、上野行きの普通だったので、高崎まで足をのばした。とある。 わぁー、高崎。この間?行ったところだぁ。 さらに
市の南西には烏川をへだてた丘陵がある。頂には、この地方の観光スポットとして有名な巨大なコンクリート製の白衣観音が建っている。ここへも、連れて行っていただいた。 ただし、この物語は30年以上前のもの。
黒魔術の女
昭和49年8月15日初版発行
昭和52年4月30日44版発行
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