内田康夫【喪われた道】
喪われた道 | |
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青梅山中で会社役員が虚無僧姿の絞殺死体で発見された。尺八の名人だった被害者は、修善寺由縁の秘曲「滝落」の吹奏を拒んでいたという。調査に乗り出した浅見光彦の前に、「失われた道」という謎の言葉が立ちはだかる。
佐渡に続き、大久保長安の埋蔵金話に端を発したルポを書くことになった浅見光彦。
その彼は、相変わらず出先で事件に巻き込まれる。
「喪われた道」とは何か。
雨の中を、濡れそぼりながら尺八を吹く虚無僧。彼を目撃した人は。
と、いつものパターンではあるが、本書から離れて少し。
亡き父は、尺八を吹いていた。いつかは自分の琴と合わせてみたいなと思っていたのが、叶わなかった。
内田康夫の作品の舞台は、行ってみたいと思うところが多い。
この伊豆地方は、もう25年ほど前に訪れたところだ。
修善寺あたりの風景も、懐かしく思い出す。
喪われた道
平成12年5月25日初版発行
平成20年3月10日10版発行
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