藤原伊織【遊戯】
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ネット上の対戦ゲームで出会った男と女。正体不明の男に監視されながら、二人は奇妙に繫がり合っていく−。著者が闘病中も書き続けた表題作と、遺作となった中編「オルゴール」を収録。『小説現代』掲載を単行本化。
飛び飛びながら、「小説現代」に連作として掲載されていた作品。
悲惨な少年時代を過ごした男。
女の父親の再婚相手。
女の所属する芸能社の、有能な女性社員。
役者が出そろい、謎のストーカーもどきが登場し、世間に知られた外交官である父親が持っていた拳銃という小道具もある。
非常に興味深い発展を見せたであろうに、惜しいかな著者は本書を完結させないまま、旅立ってしまった。
まず、ネット上の対戦ゲームという出だしに、少々度肝を抜かれる。自分一人の思い込みだが、著者はそうしたものにはあまり関心がないのではという気でいたからだ。
誰か続きを書いてくれないかなぁ。
解説を書いた黒川博行なら、どう話を展開させるだろう?
もう一編、最後の夕焼けとワインの色が印象的な「オルゴール」も、よかった。
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