歌野晶午【女王様と私】
歌野 晶午著
税込価格: ¥740 (本体 : ¥705)
出版 : 角川書店
発売 : 角川グループパブリッシング
ISBN : 978-4-04-359506-8
発行年月 : 2009.9
数馬はオタクだ。無職でもちろん独身。でも「引きこもり」ってやつじゃない。週1でビデオ屋にも行くし、秋葉原にも月1で出かけてるし。今日も妹とデートの予定だったんだ。あの女王様に出逢うまでは…。『野生時代』連載。
【葉桜の季節に君を想うということ】を読んでいるとき、この人の本は二度と読みたくないと思っていた。
数馬の誕生日から始まるあたりからしばらくは、非常に読みづらい。読むのを止めようと思う。だが、いつの間にか著者の手練に絡み取られている。
少しずつ事実を明かしていく手法は、「葉桜……」と同じだ。
女王様こと来未(くるみ)が小学生であること。
70歳の父親に寄生している数馬は、なんと44歳!
そして、事件が起きた頃からは、俄然面白くなったような気がしたが……
「葉桜……」では、それでもまだ最後のオチは面白かった。
しかし本書は……
著者はフェアである。最初にハッキリと 示している。目次はないが、本書は3つの部分に分かれており、(以下、ネタバレあり)
「真藤数馬のうんざりするような現実」の次に、
「真藤数馬のめくるめく妄想」と、ある。最後は再び、
「真藤数馬のまぎれもない現実」で、締めくくっている。
この本を読もうと思ったきっかけは、何だったんだろう?
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