叔父の賀状
新しい年が明けた。
身の引き締まるような、清々しい元旦である。
今年も、たくさんの年賀状を頂いた。
手で描いたのかと思われるような、いいタッチのものがある。
長くお会いしていない友人からは、近況を報せて下さるものが多い。
中で、叔父の年賀状には、少し心細さを覚えた。
やや生成りの、官製でないハガキが使ってある。
上四分の一ほどに、赤字に黄色い張り子の虎が描いてある。
下六分は、達筆で近況が書かれており、落款があった。いつもの叔父の手は少しも衰えてはいないが、「私共も齢を重ねて、(中略)遠出は、もう出来ません」とあった。
「年よりも老化が早いのよ」と、叔母が電話で話したことがある。
母の弟であるこの叔父には、幼い頃より随分と可愛がってもらった。叔父と同じ仕事を選んだのも、大好きだったあこがれの人に近づきたかった思いからだ。
「本が好きになったのは、お兄ちゃんのおかげ」
いつぞや訪れたときに話したら、叔父も叔母も非常に喜んでくれたっけ。
夏休みに祖父母の家に行くたびに、町(郡上八幡)へ出て本を買ってきてくれた叔父であった。
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