伊坂幸太郎【ゴールデンスランバー】
伊坂 幸太郎著
税込価格: ¥1,680 (本体 : ¥1,600)
出版 : 新潮社
ISBN : 978-4-10-459603-4
発行年月 : 2007.11
利用対象 : 一般
【山本周五郎賞(第21回)】【本屋大賞(第5回)】俺はどうなってしまった? 一体何が起こっている? 首相暗殺の濡れ衣を着せられた男は、国家的陰謀から逃げ切れるのか。精緻極まる伏線、忘れがたい会話。伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた書き下ろし長編。
いつもの伊坂作品だったら、ストーリーの途中ではかなり辛い場面があっても、最後にはそれなりにハッピーな終わり方をしていた。
それが、本書では何だか救いがないような気がする。
著者自身、語っておられるように、本書はケネディ暗殺事件を意識して書かれている。テーマが大きすぎて料理しきれなかったのか?
それでも、ラストシーン。元恋人の娘が手に押してくれたハンコには「よくできました」とあった。
青柳をとりまく人たちの総意が伝わってくる。
もうひとつ。
青柳の父の、マスコミへの立ち向かい方に拍手。
やや消化不良であるが、再読すれば受け取り方がかわるだろうか?
当日追記
takoさんから頂いたコメントを読んで、青柳の父親から何の脈絡もなく【重力ピエロ】の父親を思い出した。
どちらも、決して無理をしているのではない。ごく当たり前のこととしての発言であり、姿勢なのだ。
こういう視点が、伊坂さんを好きな理由なんだなぁ。
ゴールデンスランバー
2007年11月30日発行
2008年5月15日8刷
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