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2010.05.31

伊坂幸太郎【ゴールデンスランバー】

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー伊坂 幸太郎著
税込価格: ¥1,680 (本体 : ¥1,600)
出版 : 新潮社
ISBN : 978-4-10-459603-4
発行年月 : 2007.11
利用対象 : 一般

【山本周五郎賞(第21回)】【本屋大賞(第5回)】俺はどうなってしまった? 一体何が起こっている? 首相暗殺の濡れ衣を着せられた男は、国家的陰謀から逃げ切れるのか。精緻極まる伏線、忘れがたい会話。伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた書き下ろし長編。


いつもの伊坂作品だったら、ストーリーの途中ではかなり辛い場面があっても、最後にはそれなりにハッピーな終わり方をしていた。

それが、本書では何だか救いがないような気がする。


著者自身、語っておられるように、本書はケネディ暗殺事件を意識して書かれている。テーマが大きすぎて料理しきれなかったのか?


それでも、ラストシーン。元恋人の娘が手に押してくれたハンコには「よくできました」とあった。
青柳をとりまく人たちの総意が伝わってくる。

もうひとつ。
青柳の父の、マスコミへの立ち向かい方に拍手。


やや消化不良であるが、再読すれば受け取り方がかわるだろうか?


当日追記
takoさんから頂いたコメントを読んで、青柳の父親から何の脈絡もなく【重力ピエロ】の父親を思い出した。
どちらも、決して無理をしているのではない。ごく当たり前のこととしての発言であり、姿勢なのだ。

こういう視点が、伊坂さんを好きな理由なんだなぁ。

ゴールデンスランバー
2007年11月30日発行
2008年5月15日8刷


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コメント

私も昨日、図書館で借りてきました。
もう1冊別のを読んだら取り掛かる予定です。

>青柳の父の、マスコミへの立ち向かい方

映画では伊東四郎さんが演じていらっしゃいました。
カッコよかったです。

投稿: tako | 2010.05.31 22:02

takoさん、さっそくありがとうございます。

ラストが映画と違ったらネタバレになって申し訳ないのですが、あの終わり方では青柳の未来がないような気がして切ないです。

∥映画では伊東四郎さんが演じていらっしゃいました。
カッコよかったです。

それで(脈絡なく)思い出したことがあるので、追記しますね。

投稿: | 2010.05.31 23:32

今丁度読んでいて、消化不良さを覚えました^^
でも、結構好きかもしれないですね

投稿: iphone小僧 | 2010.06.01 10:54

iphone小僧さん、コメントをありがとうございます。

∥でも、結構好きかもしれないですね

この作品がお好きという意味かと思いますが、涼は 伊坂さんが大好きです。

投稿: | 2010.06.02 12:05

昨日読み終わりました。

>ラストが映画と違ったら

そのまま、でした。
(映画ではあんなに詳しくその後は描かれないけど)
確かに切ない、やるせないラストですよね。
でも、映画は主役の堺さんを始めとしたキャストの明るさやユーモアに溢れた演出の効果もあって、文章で読むよりは悲壮感が軽減されていた気がしました。
原作をとても巧くまとめてあってよく出来ている映画だと思うので機会があったら是非一度見てみて下さい。

投稿: tako | 2010.06.07 20:50

takoさん

いつだったかなぁ、堺さんのインタビューで友人たちとの交流のことなど聞いて、面白そうだなとは思っていたのです。

伊坂さん原作の映画化は、「アヒルと鴨……」もよかったらしいし、東野圭吾さんのが原作とはまるで違うものになってしまうことを思えば、いいかもしれませんね。

あ、「ギャング……」はそうでもなかったかな?

∥機会があったら是非一度見てみて下さい。

引退して、ビデオ三昧を愉しむのが夢です。

投稿: | 2010.06.07 22:19

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