香山リカ【しがみつかない生き方】
香山 リカ著
税込価格: ¥777 (本体 : ¥740)
出版 : 幻冬舎
ISBN : 978-4-344-98132-4
発行年月 : 2009.7
利用対象 : 一般
平凡で穏やかな「ふつうの幸せ」こそ最大の幸福だと、人々はやっと気がついた−。自慢競争をやめる、お金や恋愛、子どもにしがみつかない、他人の弱さを受け入れるなど、脱ひとり勝ち時代の生き方のルールを提案する。
サブタイトルが 「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール とあるように、10章に分かれて著者の「しがみつかないで生きよう」というメッセージを発している。
第1章:恋愛にすべてを捧げない
第2章:自慢・自己PRをしない
第3章:すぐに白黒つけない
第4章:老・病・死で落ち込まない
第5章:すぐに水に流さない
第6章:仕事に夢をもとめない
第7章:子どもにしがみつかない
第8章:お金にしがみつかない
第9章:生まれて意味を問わない
そして、
第10章の「<勝間和代を目指さない>」がかなり話題になって、その後対談集が出たのではなかったか。
著者の本業である、精神科医として出会った方たちの具体例が多い。
しかし、一番の問題(疑問?)は、序章の ほしいのは「普通の幸せ」 ではなかろうか。
「一億総中流」という言葉は、いつまでを指していたのだろうか。
上を見ればきりがない、下を見て暮らす必要もない。といった意識から、「よりより生き方」を求めることが必要だと、いつ頃から言われ出したのだろう?
いや、言われ出したということになったのだろう。
09年に一番売れた新書ということだが、それがそのまま本書が肯定的に受け止められたということではなかろう。
本書を読んでいわゆる「癒される」人もいれば、ぬるま湯的だと反発する人もいるだろう。
どんな考え方・主張にも、両方の反応があって然るべきだ。
暦をグルッと一回りするほど生きてきていると、それこそ山あり・谷あり。
それらを「なんとなく?」「ゆるーく」乗り越えて、今がある?
直面しているときには無我夢中でも、月日が経てば解決してくれることもある。月日が経っても、消すことの出来ないこともある。
ま それはともかく、家族や自身が病気で落ち込んでいる方に、一読なさることをお勧めする。
しがみつかない生き方
2009年7月30日第1刷発行
2009年9月10日第8刷
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