« もう一つの『一日一つ』 | トップページ | ブログとツイッターの狭間で »

2010.07.14

原尞【そして夜は甦る】

そして夜は甦る

そして夜は甦る原 尞著
税込価格: ¥756 (本体 : ¥720)
出版 : 早川書房
ISBN : 4-15-030501-3
発行年月 : 1995.4
利用対象 : 一般


中身をまったく忘れていて、再読。
最初に【私が殺した少女】から読み始めたのだが、何だか順番を逆に読み返している気がする。

本書は、著者のデビュー作。
まったく、日本にはいないだろう、しゃれたハードボイルドの作家。

もう一つ興味深いのは、実在の名前をぽんぽんと出してくること。
新聞社でいえば、「毎朝新聞」と言うのが嫌で、今回も朝日の記者だった佐伯(ある意味事件の主人公)が、事件後毎日新聞でスクープをものにする。

舞台は、1888年。PL学園の桑田が、早稲田へ進学すると公言していた年。

以下、ネタバレあり。

この年の東京都知事というのが、何とその11年後に実際に都知事になる人とそっくりなのだ。文学界出身で、映画俳優の弟もいる。都知事は、弟よりもハンサムだという設定。

そして大胆なことに、この兄弟を事件の黒幕としているのだ。

あとは、西武鉄道らしきところが出てきたりしている。

また、何の遠慮もなくタバコが吸えた時代だというのも、面白い? 著者ご自身ヘビースモーカーなのだと思うが、社長室にも都庁にも、ちゃんと灰皿がある。

そして最後に、元オリンピック選手の射撃名人は、ピタリと指一本を打ち落とす。これをマスコミは、『命は助かった』と表現し、事実を知るのは語り手だけのようだ。

いやしかし、このデビュー作でも、渡邊自身は登場していなかったのか?
この渡邊の過去が、それぞれの作品の主題とは別に、そこに流れるテーマになっている。
そして間に一作入って、【さらば長き眠り】での結末へと続いていくのか。


さてと!これまた少女と家庭教師が出ていたような気がするものの、他のことはまったく覚えていない【私が殺した少女】を掘り出すこととする。


そして夜は甦る
タイトル


|

« もう一つの『一日一つ』 | トップページ | ブログとツイッターの狭間で »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/26000/48869187

この記事へのトラックバック一覧です: 原尞【そして夜は甦る】:

« もう一つの『一日一つ』 | トップページ | ブログとツイッターの狭間で »