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2010.07.10

佐藤多佳子【一瞬の風になれ 3 ドン】

すみません、中途半端なまま日にち設定していたら、留守の内にアップされてしまってました。やや焦っております。
コメントまで頂いたので、まだ未整理ですがチャチャッと続きを書きます。
ムムリクさん、ごめんなさい。

一瞬の風になれ 3 ドン

一瞬の風になれ 3 ドン佐藤 多佳子著
税込価格: ¥1,575 (本体 : ¥1,500)
出版 : 講談社
ISBN : 4-06-213681-3
発行年月 : 2006.10
利用対象 : 中学生 高校生 一般

【吉川英治文学新人賞(第28回)】【本屋大賞(第4回)】部長になった新二とエースの連。春高陸上部の仲間たちとのハードな練習の向こうに見据えるのは、この部で、このメンバーで、インターハイに行く、ということ−。陸上青春小説、圧倒的迫力の完結編!


既に文庫化もされているというのに、2年前に買ったままになっていた。


冒頭、健ちゃんが誰だか解らなかった。2の「ヨーイ」も、とっくの昔に読了しているのに、エントリーはまだだった。

健ちゃんというのは、サッカーの天才、主人公の兄である。前巻でプロに入ったのだったが、ケガをして戦列を離れている。
家族は(特に母親は)健ちゃん中心で、新二はサッカーに見切りをつけ(つけられ?)高校生になってから陸上に活路を見いだそうとしている。兄弟の葛藤も、あまりじめじめせずにさらっと描かれている。

しかし、その陸上部にも幼なじみの天才スプリンター、連がいた。(いや、一緒に入部したのだったか?)


一種禁欲的な、ストイックといってもいいような練習が、心地よい。
この辺りが、川島誠の【800】と違って気持ちよく読めたのだと思う。

最後に力を与えてくれたのは、兄健ちゃんの言葉だった。
そして新二は、永遠のライバル、他校の仙波(彼はまた恋のライバルでもある)と連に勝てるのか。


彼らとの勝負を、うまく終盤につないでいる手法が、うまいと思う。まさに、勝った。つないで、勝った。
何よりも、自分に勝った。

いまどきの高校生ではないような(などと言ったら叱られるかな?)、自分たちの青春時代ともオーバーラップ出来る、おじさん・おばさんたちにもお勧めの良書。
甘ったるいと、言わば言え!


先日某所で、本書を読んだ人と二人で未読の人たちにも激しくお勧めしていたのだった。


しかしまた、こういう姿勢はたとえスポーツでなくても、そして若者でなくても、何かに精進するための一つの道だと思うし、学びたい面が多々あった。
それは、彼らの指導者みっちゃんこと顧問教師の存在が大きいだろう。
良き指導者に巡り会うことは、天からの授かり物(天才)を得る以上に難しいことだと思う。

だがそれ以上に、本人の精進が本物かどうかが問われるのではある。


一瞬の風になれ 3 ドン
2006年10月24日第1刷発行
2007年4月3日第7刷発行


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コメント

マラソンが顕著でしょうけれど、ランナーズハイってのは確かにあるんですよね。もちろん、スポーツ全般にそういう傾向はあるでしょうけれど。かつて陸上部だったわたしは、未読です。

#1ドン、2ドン、3ドン、おいどん、半ドン? などと連想して遊んでみました。

投稿: ムムリク | 2010.07.10 14:26

ムムリクさん

中途半端なものを見て頂いて、恐縮です。しかし追記しましたが、恥ずかしいかぎりです。

∥陸上部だったわたしは、未読です

ぜったい、おすすめの本ですよ!!

投稿: | 2010.07.10 16:07

あ、なんだかこちらこそ失礼してしまったような(^^;
「しゃべれどもしゃべれども」は好きなので、気にはなっているのでした。

#まあ、わたしは軟弱な部員でしたのでw

投稿: ムムリク | 2010.07.10 16:26

ムムリクさん

遅い反応で、すみません。
今日、「黄色い目の魚」が届きました。これも、楽しみです。

投稿: | 2010.07.12 20:07

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