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2011.01.08

【容疑者Xの献身】の被害者

先日30分もテレビを観てその後遺症?ではずんでいたのだが、その際桜桃さんから「被害者サイトが(原作でもドラマでも)描かれていない点」のご指摘があった。

今夜、【容疑者Xの献身】のドラマ再放送があるようだ。

この被害者については一層、何も描かれてないのではなかったか?
冒頭、彼の日常がさりげなく紹介されてはいるものの、そのあとの場面では登場しなくなり、それで終わり。

容疑者は、(隣の親子への愛という)自分の勝手で、一人の身寄りのない人物を抹殺している。
被害者は、いなくなったことさえも誰にも気づいて貰えず、しかも他者として死んでいった。

ミステリには、加害者のやむを得ない事情を描くものは多いが、被害者サイトに立ったものは意外と少ないのかもしれない。
【流星の絆】(未読)は、どうなのだろう?だがこれも、被害者の妹が加害者の一人に愛を感じてしまうという話ではなかったか?


原作を読んで日も経っていること故、思い違い等あるやもしれぬ。


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コメント

『流星の絆』は幼い時に両親を殺害された3人兄妹が大人になって犯人をつきとめる話でした。妹の恋愛話がエピソードにありました。

ミステリーはどの角度から事件を扱うか、どこにポイントを置くかによって、加害者、被害者の扱い方が違いますよね。私としては、必ずしも双方を詳しく描くことはないと思います。理不尽な事件が多くてやりきれない思いは残りますけど。

投稿: Tompei | 2011.01.08 15:11

Tompeiさん

∥理不尽な事件が多くてやりきれない思いは残りますけど。

なかなか受け入れられない書き方もありますね。涼は伊坂幸太郎さんが好きなのですが、途中の描き方には少々抵抗を覚えることがあります。だいたい、「終わりよければ……」の事が多いので、それを期待しているのですが。


投稿: | 2011.01.08 16:49

小説は小説だから受け容れられることが、映像として動き出すと、俳優の力量、脚本家の力なので、別物となってしまうのかなぁと思いました。

容疑者Xは堤真一さんの演技が卓越していて原作はそこまで掘り下げてなかった犯人の心情がえら~くクローズアップされてホームレスを無残に殺したってところが吹き飛んでましたね。流星の絆は、小説で動機がイマイチ???だったのが脚本の妙でテレビのほうが救いがあったし。と言うもの私個人の感想です。

話題だからと加賀さんのシリーズを含め、東野圭吾さんの作品を一気に読んだのは良くなかったかも…^^;もっと娯楽としてサラッと読んだ方が楽しめるのでしょうね。東野氏のミステリーってそういうものですものね。まとめ読みしたため本来のミステリーの楽しみ方にならなかったのかもです。どうしてもつっこみを入れて読んじゃう根性腐れです、私^^;;すみません。

投稿: 桜桃 | 2011.01.08 22:55

桜桃さん

mixiのコミュでも、東野作品の映像化はいつも話題になっていました。原作とのあまりの違いに腹を立てている人、ドラマや映画は別のものとして受け入れている人など。

あくまでも小説を楽しみたいので、あまりドラマを見る気になれないのかもしれません。

それと、同じ作家を続けて読むと粗が見えてくるというか、東野作品は玉石混淆ってところもありますから。たくさん書き過ぎかな?

投稿: | 2011.01.09 00:02

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