ドラマ【赤い指】余波 その2
まだまだ続く、ドラマ観た余波。
先に書いたように、二組の親子が描かれていたのだが、実はもっと重要であるべき親子関係があったのだ。
それは、前原の妻とその息子との関係だ。
前原の母が息子を愛していたと同じように、前原の妻は自分の息子を愛していた。結果的に姑に罪をなすりつけるという人道にもとる行為をしてしまうのだが。
このあたり、原作でも感じたのだが、ドラマでは一層この妻が身勝手なような描かれ方をしていたと感じた。
また、息子の登場場面が少なすぎる(いや、途中からだからよくわからないが、それに、この役者 手の震え方が下手すぎ)。
この子の気持ちにもう少し寄り添う必要はなかったのか?いや、原作でもこの辺はあまり描かれてなかったような(1年前の読了だから細部は忘れているが)。
ま、そこまで取り上げると話が散漫になってしまうからかもしれないが、ある意味最も重要な人物なのに。
原作を読んでいて感じたのは、前原が杖を観て幼い頃を思い出した時、ここがクライマックスだけに 妻は孤独だろうなということ。
娘として、妻として、母として、はたまた嫁でもあった身としては、何となく辛い印象を受けたのである。
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コメント
小説を読み、ドラマも見ました。
確かに、殺人を犯してしまった息子の心理や背景はほとんどわかりませんね。
そのあたりも納得がいきませんが、私としては、「痴呆のふりをする老母」がどうしても受け入れられません。忘れたふりや聞こえないふり位ならともかく、あそこまでやるのはどうかと……。しかも娘がそれを知っていて放置しておくなんてありえない気がします。私なら、母が本当に呆けるよりショックです。
本を読んだ時点でそう感じたのにドラマも見てしまい、やっぱりそう思いました。
投稿: Tompei | 2011.01.06 10:17
私は、女の子を殺された親の気持ちを思うととてもじゃないけれど耐えられないと思うのにそこがそっくり抜けていてショックでした。
そこの掘り下げ方がイマイチで、母と息子の話になっちゃった感があって、それなら幼児殺しなどという衝撃的な素材を使って欲しくなかったなぁというのが読後感でした。
テレビは、最初みかけたら原作を知らない夫が幼児が行方不明、殺される、というところで見たくないと言ったのでテレビは未見ですから何とも言えないのですが。
いろんな立場角度から考えさせられる小説という意味では大成功の小説なんでしょうねえ。
投稿: 桜桃 | 2011.01.06 13:32
Tompeiさん
確かに、言葉だけの原作よりも、映像での痴呆ぶりはショックでした。
本当は、娘の介入(といっていいのかな?)がもっとあるはずだと思うのですが。これは、読んでいても感じたことでした。
投稿: 涼 | 2011.01.06 19:31
桜桃さん
∥そこがそっくり抜けていて
そうですね。ポイントを父や母と息子に持っていったあまり、一番大事な点が抑えられていないと思います。
けど、この方の作品では、こうしたこと(被害者側に寄り添わない)はよくあるように思います。
投稿: 涼 | 2011.01.06 19:33