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2011.06.03

重松清【その日のまえに】

その日のまえに

その日のまえに重松 清著
税込価格: ¥610 (本体 : ¥581)
出版 : 文藝春秋
ISBN : 978-4-16-766907-2
発行年月 : 2008.9
利用対象 : 一般

昨日までの暮らしが、明日からも続くはずだった。それを不意に断ち切る、愛するひとの死−。生と死と、幸せの意味を見つめる連作短編集。


クラスの嫌われ者だった少女が、不治の病で亡くなる【ひこうき雲】。

余命三ヶ月と言われた中年サラリーマンが、小学生時代の二年間を過ごした海浜の町を訪ねる【潮騒】。
彼はここで、同級生がおそらく水難事故で亡くなったという体験をしている。しかも、その責任の一端は自分にあると責められた土地である。

夫を亡くし、女手一つで息子を育ててきた母と、その15歳になった息子を描いた【ヒア・カムズ・ザ・サン】。


いずれも一人称で書かれる物語は、【その日】【その日のまえに】【その日のあとで】で、一挙に収束する。
【ひこうき雲】で学級委員だった少女は、長じて看護士になり、終末医療に携わる。

最後の三篇は、妻の死を中学生と小学生の息子たちとともに受け入れていく中年の男の話。
妻が入院していた病院には、【ヒア・カムズ・ザ・サン】の母親もまた入っていた。
そして、彼に仕事を依頼してきたのは,【潮騒】のドラッグストア店主。


しかし、こうした連作でいつも思うのだが、雑誌の連載中は一篇ずつ読んでいく物語も、こう一挙に持ってこられては正直辛い。

また、自分が【ストーリーセラー】で感じたような「あざとさ」を挙げているレビューも目にした。


すなおに「泣ける」と書けない何かを感じてしまうのは、読み手の狭量のせいなのだろうか。


その日のまえに
文藝春秋
2008/09/10 出版
2010/12/10 Reader™ Store発売
366ページ


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コメント

>すなおに「泣ける」と書けない何かを感じてしまう
全く同感です。
で自分で感想書いたつもりだったけど見つからなかった^^;記憶違いかな。
泣かせようという魂胆が見え見えと感じたのは私の根性腐れのせいかとおもってましたが、私だけじゃなくてよかったです。
で、この方の作品からは今はちょっと遠ざかってます。また他の読んでみようかなぁ・・。

投稿: 桜桃 | 2011.06.03 13:51

>読み手の狭量のせいなのだろうか。

深読みしすぎてとかもなくはないでしょうけれど、必ずしもそれだけというわけでもなくて、やはり、「ほうら、泣けるでしょ? ここ泣き所ですよ」的な匂いがしてしまうってことは、あるのだと思います。

重松さんは切ない系ばかり多く書かれている印象があるので、知らず知らず脅迫観念的なものが働いてしまっているということも、あるいはあるのかもしれませんね。

投稿: ムムリク | 2011.06.03 15:37

桜桃さん

やっぱり同じようにお思いになりましたか。よかったというのも何ですが、「素直でない」を自認しているので、多少後ろめたかったのでした。

「ブランケットキャット」は、ネコが介在する分?、面白かったですが。

投稿: | 2011.06.03 18:55

ムムリクさん

∥知らず知らず脅迫観念的なものが働いてしまっているということも、あるいはあるのかもしれませんね。

なるほど!同じようなテーマで書き続ける方も、なかなかシンドイものがあるでしょうね。
かといって脱却するのも冒険だし。

投稿: | 2011.06.03 18:56

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