東野圭吾【殺人現場は雲の上】
東野 圭吾 著
税込価格: ¥460 (本体 : ¥438)
出版 : 文社(光文社文庫)
ISBN : 4-334-71563-X
発行年月 : 1992.8
利用対象 : 一般
本屋で見かけて、軽そうなので購入したもの。文字通り軽かったが、同時に中味も軽かった(苦笑)
著者の姉上がスチュワーデスだったそうで、その関係で聞いた話も盛り込んであるようだ。
エー子とビー子という、名前からしてふざけた二人が主人公(二人とも本名はちゃんとある)。
それもエー子は典型的な美人で頭がよくて、そのくせ出しゃばりでないという優等生。ビー子は得意なことがあるとすぐ鼻の頭をふくらませる、野次馬根性丸出しのお節介屋。
著者の諸々の作品で気になるのが、女性の容姿の描き方だ。この二人にしても、非常に類型的である。
7編の短編から成っており、それぞれ
ステイの夜は殺人の夜
忘れ物にご注意ください
お見合いシートのシンデレラ
旅は道連れミステリアス
とても大事な落とし物
マボロシの乗客
狙われたエー子
飛行機が離陸する際は、スチュワーデスたちも席につく。その際、乗客の安全確認も兼ねて、彼女たちは後ろ向きに着席する。そのちょうど前のシートの客とは、あたかもお見合いをしているような感じになるので、お見合いシートと呼ばれる。
いつも冴えない乗客ばかりがその席に来るとグチっていたビー子だったが、ある日……
思いがけない幸運が舞い込んで来て有頂天になる彼女だったがという「お見合いシートのシンデレラ」が、ある意味時代を象徴していて面白かった。
夫が他殺に見せかけて自殺したのを、必死になって他殺と言い通す未亡人の話「旅は道連れミステリアス」は、結局ウソをつき通すことが出来たのだろうか。
殺人現場は雲の上
1992年8月20日初版1刷発行
2007年3月20日19刷発行
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コメント
公開日時を揃えているあたり、狙っているなあ、などとニコニコしています(^^)
投稿: ムムリク | 2011.09.22 10:07
てへへ、ばれてましたか (^_^;)
同じ予定稿にするのだったら……というわけです。
投稿: 涼 | 2011.09.22 21:03