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2012.04.10

願わくは花の下にて……

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最近、志遂げることなく亡くなった青年の話や、余命を宣告された人の話を読むことが多い。好んでそうしているというのではなく、物語の方から飛び込んでくるのだ。


この八日、一人の友を喪った。
転移した癌は、あっさりと彼の命を奪っていった。この日は望月ではなく十六夜(いざよい)ではあったが、そして如月ではなく弥生ではあるが、何故か西行の歌を思い出す。

ねがはくは 花のしたにて 春死なん そのきさらぎの 望月の頃

飽くことなき読書人であり、「50を過ぎて太宰デビュー」と楽しげに語っていたこともあった。

年々歳々花あい似たり
再々年々 人同じからず


4月は 気持ちのふさぐ日が多い。


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