堂場瞬一【虚報】
堂場 瞬一 著
税込価格: ¥710 (本体 : ¥676)
出版 : 文藝春秋
ISBN : 978-4-16-778704-2
発行年月 : 2012.4
利用対象 : 一般
睡眠薬を飲んだ上にビニール袋をかぶって窒息するという自殺が頻発。他紙がスクープ記事を出す中、常に遅れをとる東日新聞の記者・長妻たちは追い込まれていく。そんなとき、1本の電話が…。
ずっと昔、「事件記者」というテレビ番組があった。まだ生放送をしていた頃の、NHKだ。
この番組に影響を受けてジャーナリストになった少年が、池上彰だ。
(「池上彰」は即漢字変換されたが、「永井智雄」は出てこなかった。記憶を頼りの変換は 間違ってなかったようだが)
警視庁詰めの記者クラブがメイン舞台の、東京日報という新聞社を主に、競争社との「抜いた、抜かれた」を描いたもの。
懐かしいこの番組について話し出すときりがないので、本書のことを。
とは言っても、大半の読者にとっては抜け駆け競争などあまり関心事ではない。
長妻という、支局から上がってきた記者と、彼を使う一匹おおかみの市川。事件の容疑者とされる大学教師の上山。
それに社の色々な人物がからんで、話は展開していく。
長妻は同期の他者記者がヒットを飛ばしていくのに焦ったのか、「虚報」を流してしまう。
そのあとの、社内での人事がらみも含んでのいざこざ。
事件は、上山のサイトに影響を受けたと思われる自殺者たちのことから始まる。
彼がそのサイトを立ち上げたのは、何故か。
長妻は、学生時代に自死した友人のことで心に傷を持っている。
結果、長妻がインタビュー中に発した言葉が端緒となって、彼はスクープをものすることになるのだが……。
「虚報」の影響は大きかった。
堂場瞬一作品
堂場瞬一【帰郷】(11.07.04)
堂場瞬一【雪虫】(11.07.28)
堂場瞬一【孤狼】(11.09.27)
堂場瞬一【破弾】(11.10.09)
堂場瞬一【讐雨】(12.03.27)
堂場瞬一【虚報】(12.05.16)
堂場瞬一【血烙】(12.07.30)
堂場瞬一【被匿】(12.08.21)
堂場瞬一【ラストダンス】(12.09.07)
堂場瞬一【長き雨の烙印】(12.09.16)
堂場瞬一【七つの証言】(12.09.27)
堂場瞬一【疑装】(12.11.24)
堂場瞬一【アナザーフェイス】(12.12.03)
堂場瞬一【約束の河】(12.12.05)
堂場瞬一【敗者の噓】(12.12.19)
堂場瞬一【断絶】(13.01.10)
堂場瞬一【逸脱】(13.01.22)
堂場瞬一【蝕罪】(13.02.10)
虚報
2012年4月10日第1刷
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