道尾秀介【片眼の猿】
道尾 秀介 著
税込価格:540円
出版 : 新潮社(新潮文庫)
ISBN : :978-4-10-135552-8
発行年月 : 2009.7
利用対象 : 一般
盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして…。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。
なんとなくホラー作家のような印象があって避けていたのだが、【ソロモンの犬】(10.06.12)で道尾ファンになった。
本書は、それを上回る秀作だと思う。
それぞれに、身体や心にハンディを持った人たちが登場する。しかし、そうしたハンディは 彼らの自尊心までも奪うことは出来ない。
伏線と言うのとは違うだろうが、彼らの特徴はちょっとしたセリフや描写でわかる。
双子の小学生が、とてもいい。
「片眼の猿」とは、99匹の片眼の猿の中にいた たった一匹の両眼のある猿が、みんなからからかわれて片眼をつぶすところから来ている。
ハンディって、何だろう。
片眼の猿
平成21年7月1日発行
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