作家の口福:田中慎弥さん
月替わりで語られる、作家の食に対する思いが綴られたこのコラム欄。
毎回 その時々の料理の紹介が多いのだが、田中氏は「小説における食べることの描写」について語っておられる。
食事を、食べ物で描写するか、登場人物の食べ方で描写するか。
大概は、誰が何を食べているかの描写で、その背景までも語られるのだろうが、
食事の場面を正確に描写することで、書き手自身でさえ意識していなかった作品の性格や構造が見えてくるかもしれない。と言い、質の高い作品なら、その描写のためにバランスが崩れたように見えても、全体の出来が落ちることはないと言い切る。
そして、ご自身の食べ方がまだ足りないので、もっと食べなくてはとのことだった。
テレビドラマの食事シーンはなんとも安易な気がするが、本の中の食事シーンというのは、想像力を駆りたててくれるので好きである。
田中氏の食事シーンは、果たしてどうな風になるのだろう?
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