堂場瞬一【血烙】
堂場 瞬一 著
税込価格: 900円
出版 : 中央公論新社
ISBN :978-4-12-204812-6
発行年月 : 2007.2
利用対象 : 一般
NY市警で研修中の鳴沢の元にもたらされた凶報—勇樹がバスジャックに巻き込まれた。現場に駆けつけた鳴沢が見たのは射殺された犯人の遺体、そこに勇樹の姿はなかった。見え隠れするチャイニーズマフィアの大物マシンガン・トミーの影。勇樹の行方は。NY、アトランタ、マイアミ—かすかな手がかりを追い、鳴沢が爆走する。
研修とは言え、鳴沢了はニューヨークにいる。
どこかマクベインを思い出させる描写など、アメリカの警察を意識しているのだろう。
それにしても、言葉が汚い。
一種の「家族愛」も、テーマなのか?それが刑事であっても、マフィアであっても。
勇樹が誘拐された理由は判ってくるが、輸血のキャンペーン広告との関連については、気づかなかった。
ずっと一人のつもりだった。事件に取り組む時、組織の中で仕事をしていても、本質的には自分だけで動いている気でいたし、それでいいと思っていた。
それがとんでもない間違いだったことが、今は分かっている。様々な状況で、多くの人が私を支えてくれた。それを表に出す人も出さない人もいたが、無数の人の助力の上で私が踊っていただけなのは間違いない。
せっかくこういう心境になったのに、了はまだ家族の愛に包まれることはない。
3冊処分したら5冊入ってくるというような現状では、単純な算数でも増え続けることに変わりはない。
この辺の意識改革(おーげさ)が必要だな。
堂場瞬一作品
堂場瞬一【帰郷】(11.07.04)
堂場瞬一【雪虫】(11.07.28)
堂場瞬一【孤狼】(11.09.27)
堂場瞬一【破弾】(11.10.09)
堂場瞬一【讐雨】(12.03.27)
堂場瞬一【虚報】(12.05.16)
堂場瞬一【血烙】(12.07.30)
堂場瞬一【被匿】(12.08.21)
堂場瞬一【ラストダンス】(12.09.07)
堂場瞬一【長き雨の烙印】(12.09.16)
堂場瞬一【七つの証言】(12.09.27)
堂場瞬一【疑装】(12.11.24)
堂場瞬一【アナザーフェイス】(12.12.03)
堂場瞬一【約束の河】(12.12.05)
堂場瞬一【敗者の噓】(12.12.19)
堂場瞬一【断絶】(13.01.10)
堂場瞬一【逸脱】(13.01.22)
堂場瞬一【蝕罪】(13.02.10)
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