堂場瞬一【長き雨の烙印】
堂場 瞬一 著
税込価格: 900円
出版 : 中央公論新社
ISBN :978-4-12-205392-2
発行年月 : 2010.11
利用対象 : 一般
汐灘の海岸で起きた幼女殺害未遂事件。容疑者として浮上したのは、二十年前に同様の犯行を自供し、服役した過去を持つ庄司だった。その庄司が、再審請求に向け動き出した矢先の事件。予断に満ちた捜査で犯行のシナリオを描こうとするベテラン刑事に対し、庄司のかつての親友で刑事となった伊達は、独自の調べを始める。
何とも救いのない結末だった。
同様の犯人は鳴沢了シリーズにも登場している。しかしその時は動機に同情すべき点があったのだが、本書の場合はまったく自分勝手な理由で罪の無いものを陥れている。
これでは、庄司も庄司に娘を殺されたと信じて復讐に走った桑原も哀れだ。自分では目的を達したと満足していたのだろうが、真実を知らないまま亡くなったことになる。
汐灘サーガでは、先に読んだ【夜の終焉】よりも前に来る作品だが、しばらくは著者のものから離れたいような気になる。
と言っても、まだストックがあるのだが。
堂場瞬一作品
堂場瞬一【帰郷】(11.07.04)
堂場瞬一【雪虫】(11.07.28)
堂場瞬一【孤狼】(11.09.27)
堂場瞬一【破弾】(11.10.09)
堂場瞬一【讐雨】(12.03.27)
堂場瞬一【虚報】(12.05.16)
堂場瞬一【血烙】(12.07.30)
堂場瞬一【被匿】(12.08.21)
堂場瞬一【ラストダンス】(12.09.07)
堂場瞬一【長き雨の烙印】(12.09.16)
堂場瞬一【七つの証言】(12.09.27)
堂場瞬一【疑装】(12.11.24)
堂場瞬一【アナザーフェイス】(12.12.03)
堂場瞬一【約束の河】(12.12.05)
堂場瞬一【敗者の噓】(12.12.19)
堂場瞬一【断絶】(13.01.10)
堂場瞬一【逸脱】(13.01.22)
堂場瞬一【蝕罪】(13.02.10)
長き雨の烙印
2010/11/25 出版
2011/01/07 Reader™ Store発売
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