切れない糸
坂木 司 著
税込価格: 924円
出版 :東京創元社
ISBN :978-4-488-45704-4
発行年月 : 2009.7
利用対象 : 一般
人々の優しさと移りゆく商店街の四季を綴った連作ミステリ。周囲が新しい門出に沸く春、思いがけず家業のクリーニング店を継ぐことになった大学卒業間近の新井和也。不慣れな集荷作業で預かった衣類から、数々の謎が生まれていく。。【「BOOK」データベースの商品解説】より
つづき
同じ商店街の喫茶店・ロッキーで働く沢田直之、アイロン職人・シゲさんなど周囲の人に助けられながら失敗を重ねつつ成長していく和也。商店街の四季と共に、人々の温かさを爽やかに描く、
「honto」の紹介文:持ち込みか?集荷でか?
謎のはじまりは、クリーニング店に持ち込まれた衣類。
Kindleの紹介
実家のクリーニング店を継ぐこととなった和也が、集配先で不思議な洗濯物を引き受けた。そこから始まる、素敵な謎物語。商店街の四季の移ろいと、人々の優しさを描く連作短編集。
プロローグでの話の展開は、ワーキング・ホリデーと似ている。
クリーニング店の、毎日繰り返されるさりげない日常。
新井和也は、まだ就職が決まっていなかった。
そこへ突然、父親の死という まったく予想外のことが起きる。
そこから始まる、ミステリー仕立ての連作だ。
今回の探偵役は、大学の同期で町内の喫茶店でアルバイトをしている沢田。
和菓子のアン(12.10.26)の、店長、青空の卵(12.11.21)の 同居人にあたる。
こうしてみると 坂口司の小説は、芦原すなおの「安楽椅子探偵」と似通ったところもあるなと思う。
芦原ものの方が、事件性があったが。
さて本書だが、プロローグで和也がクリーニング店を継ぐことになり
第一話の「グルメドバイからはじめよう」で冬から春を
第二話「東京、東京」では、大学卒業記から晩春に掛けて
第三話では、文字通り「秋祭りの夜」
第四話の「商店街の歳末」
で締めくくって、エピローグへと繋ぐ。
集荷した洗濯物から事件性を見つけるというのは、新しい手法かと思う。
つれ合いが現職の頃は、クリーニング屋さんの御用聞き(?)が来ていた。
今では、そのクリーニング店がご近所を廻っているのを見なくなった。
別件
Kindleは、端末で読むと途中の章から目次へ戻ったり、又は目次からリンクしている。
だが、iPadのアプリではそれが出来ないようだ。
電子書籍の価格は
Kindleが600円、
hontoとReaderでは630円だった。
ちなみに、文庫本は924円。
などと、本の内容以外のことにも目が行っている。
切れない糸
Kindle価格600円
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